３・恥と焦らしとエロ漫画-5
「く・・・！うう、ふぅん、あう・・・！」
なんとか声が漏れない様に懸命に歯を食い縛って、雅の責めに耐える。
雅はそんな私の様子を愉しむ様に、ブラウスの上から胸をこねくり回していた。
「なあ、まりな、さっきの店に入った時、どんな気分だった？」
「はっ、な、何を・・・そんなのあんたには関係ないでしょ！」
「聞かせてくれよ。だってその為に頼んだんだぜ、本当は自分で買いたかったのに」
「ふあ・・・っ！」
急に耳たぶを噛まれて喉から出た声を、咄嗟に飲み込んだ。
やっぱり、あの中で困るのを想像してたんだ。
一緒に行かないでわざわざ送り込むのが信じられない。
「雅こそどういう気分だったの、私をやらしい場所に行かせて」
「さあな・・・・」
雅が胸元のボタンを２つ外して直接肌に触れようと指を滑り込ませてくる。
私に手首を掴まれても、まるでお構い無しにブラジャーの中に潜らせて・・・
「くぁ！」
「やっぱり。ちょっと堅くなってるぜ、ここ」
「や、やめなさい・・・・！」
「どういう漫画なのか、しっかり見たんだろう？じゃなきゃこうはなってねえ筈だからな」
嘘だ。
いくら、そんなものでも、見ただけで乳首に変化があるはずが無い−
そう言いたいけど、何故かいつもより触られると体が反応してしまう。
「行かせた甲斐があったな。へへ・・・まりな、いつもより息が荒いぞ？」
雅は蚊の羽音みたいな小さな声で囁いてくる。
衣擦れや私の吐息にすら掻き消されそうな程小さい声のせいで、寧ろ余計に聞きたがって意識が集中してしまう。
性欲丸出しな所が可愛いなんて思ったけど、それを記憶から掻き消してしまいたくなる位、厭らしい責め方をしてくる。
「ここ？まりな、ここがいいのか？」
「ちっちが、私はぁ・・・・・感じてない、から」
「へえ、そうなのか」
雅は片手をブラジャーの下に潜らせ、乳首を擦るだけの控え目な愛撫を続けている。
でも、今の私にはそれがもどかしくて仕方なかった。
いきなり両方の乳房を後ろから掴んで、私が痛いのも構わずひたすら揉んだり、お尻にかぶりついたりしてこない。
こんなの十代の男の子らしいやり方じゃない。自分の欲求を肌にぶつけてくる様な、ストレートな責め方じゃなかった。
こうやって焦らす様な愛撫は、どこか相手の様子を伺う様な余裕が見えて、あんまり好きじゃない。
「俺のこと・・・どう思う？まりな」
「ど、どうって・・・・んくっ、うっ」
「正直な気持ちを聞かせてみろよ・・・」
「このっ、変態！」
思った事をそのまま口にした。
こういう返事だったら益々雅を調子付かせるかな、と直ぐ様不安になった。