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甘酸っぱいカンケイ
【青春 恋愛小説】

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甘酸っぱいカンケイ-1

言葉が出てこない。自分が自分じゃないみたいだ。オレはどっちかっていうとお調子者で、クラスでは男子のヤツらと一緒にばかな話で盛り上がってる。
でも、今は言葉が出てこない。右手が明華の左手に向かおうかどうか迷ってる。

明華に告白したのはつい3日前。ガッコの中で一番いいかと思った裏庭の桜の木のしただった14年の人生で一番心臓がウルサかった。
「いいよ」
そう返事が返ってきたときは、もっと心臓がうるさくなった。

今日はこの辺で一番おっきいデパートに行って、ハンバーガー食ってちょっとしたゲーセンコーナーに行ってきた。田舎の中学生にはこんなことしかできないのだ。
今はその帰り。


さっきまで迷っていた右手が急にあったかくなった。明華の左手はオレの右手をしっかり包んでいた。


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