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黒い看護婦
【OL/お姉さん 官能小説】

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黒い看護婦9-1

樹里さん全開!

……はよ…。
「んん〜ん」
……おはよ…。
…んんん?
「タカチン…おはよ」
…ふん?朝?
僕がパッチリを目を開けると。
僕の鼻先10センチくらいのトコに樹里さんの褐色顔。
「ひぃ!」
やっぱビックリだよね…相手が誰でも。
ただ樹里さん。
僕がビックリしたの面白くないみたい。
「あに!人の顔見てびびってんの!」
そのド派手猫目を細めて僕を睨んでる。
「い…いや…いきなりだから」
シドロモドロの引きつった笑いを浮かべる僕だけど。
改めて自分の幸せを噛みしめていた。
だって昨日の今日のこの目覚め。
心が蕩けるなんてもんじゃかった。
そんな僕を思いっきり睨みつける樹里さん。
あ…あれ?昨夜の事、怒ってんのかなぁ。
その表情に僕は少し焦りを感じ始めた。
「いやぁ〜」
僕は渾身の愛想笑いを浮かべて応えた。
けど…。
「なにヘラヘラしてんよ!あんな事して!」
結構な怒り声の樹里さん。
やば!樹里さん…ちょっと怖いかも。
ゴクッ――。
にわかに極度の緊張に包まれた僕。
きっと顔にも出てるよ。
「なんとか言いなさいさいよ!」
わ!やっぱ怒ってる。
「いや…その…」
幸せ一転、早くも半ベソの僕。
樹里さんはギャル丸出しの強烈なガンつけ。
や…やばいよぉぉ。
もうピヨピヨになるしかない僕。
ん?
猫目では睨んでるけど。
樹里さんのタラコ唇プルプル震えてる。
え?え?
猫目もフニャッて弛んだ。
「ぷ!ぷははははは!」
樹里さんがケラケラと笑いだした。
えええ!?いつもの?
「ま…またぁ!?」
ホッとし過ぎてついつい本音がポロリ。
したら樹里さんが。
「またって何だよ!アタシが他にいつ騙したよ!」
わぁ…堂々とした物言いだ。
「は…はい…すみません」
いつもじゃん…とは思うと言うか、何と言うか…だけど謝るしかない僕。
「言ってごらん!アタシがいつタカチンを騙したぁ!?」
樹里さんがニヤニヤしながら僕の顎を掴むと。
グリグリと揺すってきた。
「いひゃ…ひぇ、あひまひぇん」(いて…いえ、ありません)
僕は痛みに顔を歪めながら、そう伝えるのがやっと。
けど樹里さん。
絶対に心当りはありまくりなのに、シレッととぼけてんだよ。
でも良かったぁ。
樹里さんが本気で怒ってなくて。
……こんな目に遇わされても、まずはそれか!?
我ながら本当に恋は盲目だった。


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