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ドラゴンクエスト5 天空の花嫁
【二次創作 官能小説】

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幼年編 その四 妖精の里-7

**――**

 村を出てから三時間程たったころ、ようやくそれらしき山倉があった。
 看板には「デルトンのお家」とあり、近くの小屋の煙突から白い煙が上がっていた。
「ここがザイルのアジトね! 見てなさい。フルートを盗んだこと、後悔させてあげるんだから!」
「まぁまぁ、落ち着いて……。でも変ですね。極悪な罪人が隠れているにはあまりにも無防備すぎませんか? 何か罠とか仕掛けているかと警戒していたのですが……」
 庵が見えるにしたがってフローラは仕切りに周囲を伺うように言っていた。だが、ここまで来るにいたって特別何かがあるわけでもなく、今こうして目の前にある小屋も危険のきの字もしない。
「ん〜、それもそうね。よし、シドレーあんたに名誉ある任務をあげる。私達はここで待機するから小屋の中を偵察してきなさい!」
「なにが名誉あるだよ……まったく……」
 そう言いながらもシドレーは入ろうとドアを引く。だが、押してもびくともせず、しょうがなく空へ飛ぶと、煙突のほうから入っていく。
 しばらくして中の様子があわただしくなり始める。そしてきいとドアが開く。
 出てきたのはサンタローズの村にいたホビット、ドルトン親方に良く似た小男で、驚いた様子で目をぱちくりしていた。
「君ら、ポワン様の使者なのかい? ザイルが春風のフルートを盗んだというのは本当かい?」
「ええそうよ! 盗人のザイルを匿うのなら貴方も同罪よ! さあ、神妙にお縄につきなさい!」
 びしっと決めるベラだが、この雪の中歩いてきたせいか鼻水がずる……。
「とりあえず中に入りましょう。ここではなんだし……」
 ホビットはとりあえず三人と二匹を小屋に招きいれた……。

「まぁ、デルトン親方はここで鍵について研究を……」
 白湯の入ったマグカップを持ちながら、フローラは驚いた様子で話を聞いていた。
「ええ、ただまあ、こういう研究でしょ? 泥棒に使おうとするものが弟子入りしてくるので、しょうがなくここの小屋に移り住んだわけですよ。それをザイルが何を勘違いしたのかポワン様に追い出されたと言い出しましてね、それで仕返しをすると言って出て行ったのですよ……まったく困った弟子だ……」
 ほっほと笑うデルトン親方はドルトン親方にそっくりで、違うところがあるとしたらおでこに大きなほくろがあることぐらい。
「ねえ親方。もしかしてドルトン親方の兄弟?」
「ドルトン? これまた懐かしい名前だなあ。兄貴は元気にしているかい?」
「ええ。この前爆弾岩に囲まれて大ピンチだったけど……」
「はっはっは、まだアイツも難儀な……」
 笑い方はやや違うが、その仕草や雰囲気は良く似ている。これは兄弟だからなのだろうか?
「で、ザイルはどこに行ったのかしら?」
 歓談になりかねない空気にようやく鼻をかんだベラが真面目な顔で切り出す。
「うむ。ザイルなんじゃが、ここにいないということはおそらく雪の女王の城かもしれん。いくら春風のフルートが奪われたとはいえ、今回の猛吹雪が説明できん。おそらくザイルの奴、女王にそそのかされて奪ったのかもしれんな」
「雪の女王?」
 まるで童話の中の話。いや、エルフの里という時点ですでにそうなのだが、最近読んだ本にそういうのが有ったのを思い出すリョカ。確か男の子が心を魔物の鏡の破片に奪われたらしいが、まるでそのザイルも同じだと感じていた。
「また厄介な奴が出てきたわね。せいぜい冬の間だけいい気にしていればいいものを! エルフの里に二人も女王が要らないことを教えてあげる必要があるわね! それじゃあいくわ……は、は、はくしょん!」
 盛大に噴出した鼻水は空を飛んでいたシドレーをしっかりと捉えて……。


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