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ドラゴンクエスト5 天空の花嫁
【二次創作 官能小説】

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幼年編 その一 オラクルベリーの草原で……。-6

「見える……けど……しゃべった!?」
「おう、しゃべっちゃ悪いか!」
「いや、いいけど、でも魔物がしゃべるなんて……聞いたこと無い……」
「おうおうアホかい坊主。いいか? 言葉しゃべる魔物なんてこの世界いくらでもおるで? ま、上級な魔物じゃないとむりじゃけんどな……。つまり俺様は上級な魔物……って、俺は魔物じゃないわい!」
「でも、君はメラリザード」
「アホ! 俺をそんなちんけな火トカゲと一緒にすんな! 俺は……えっと……なんだっけ?」
「だから、メラリザード」
「ちがわいどあほ!」
「けど、魔物なら……」
 言葉がしゃべられることに気を許していたリョカだが、ソレが魔物である以上、見過ごすわけにはいかない。彼はブーメランを拾い、銅の剣を構える。
「いやいやいや、だから……そうだな……そうだ! 俺はドラゴンだ!」
「ドラゴンならやっぱり魔物……」
「違う。そうじゃない……もっと高級というか、存在自体が別の何か……」
「けど……」
 警戒を怠らないリョカは剣を握る手に力をこめる。
「リョカー!」
 するとそこにデボラの声が届く。だが、彼女一人。父の姿が見えない。
「デボラさん。父さんは?」
「アンタが心配だから来てあげたのよ。もう……それで、どれがお菓子泥棒?」
 デボラはとりあえず一発リョカを小突くと、ソレと粉砕されたスライムの残骸を見つめる。
「どれってあんた……!? そうだ、思い出した! 俺はシドレーだ!」
「シドレー? 聞いたことの無い魔物だけど、やっぱり……」
「違う、違う、俺の名前だ。シドレー……下の名前は忘れたけど……、俺は魔物じゃない。けど、お前らのような人間とも違うんだ……」
「なに? これ?」
「だから、シ・ド・レー!」
「シドレー? よくわからないけど、魔物じゃない証拠にはならない」
「そうね」
 シドレーを睨む二人の顔が険しくなる。対しシドレーは両手をぶんぶんと振りながら弁解しようと必死。
「おいおい、魔物がなんで魔物の襲われるんだよ! そんなことありえんでしょ?」
「でも、人間だって時と場合によっては人間を襲うわ。悲しいけど……」
「いやいや、ほら、人間の言葉しゃべるし……」
「つまり、シドレーっていう種族は高級な魔物ってわけでしょ? ならやっぱり……」
「そんな、俺が高級な魔物に見えます? ほら、そこいらの雑貨屋でせいぜい三千ゴールドの値打ちにもならんって。そうね、値引きされて三百ゴールドくらいかもよ……」
 驚くほど卑屈になるシドレーに堪えきれず噴出す二人。リョカは暫くわらった後、道具袋から薬草を取り出し、シドレーに勧める。
「使い方はわかるだろ? それをあげるからこれからはお菓子泥棒なんかしちゃだめだよ?」
「お菓子泥棒って、俺はそんなこともぐもぐ……」
 差し出された薬草の一部を頬張りながら「まずい」と呟くシドレー。
「そういえばコイツにお菓子を盗まれたのよね……? けど、コイツならここまで逃げる必要あるかしら? だって飛べるんでしょ? 屋根の上なら誰も……」
 ふと気付くデボラにリョカもはっとなる。そして一瞬シドレーが頬を膨らませたと思うと、燃え盛る火炎を二人に向かって吐き出す。
「デボラ! 危ない!」
 リョカは咄嗟にデボラの頭を抱きしめながら草原にダイブする。その間もシドレーは炎を吐く。
「やっぱりコイツ危険な魔物!」
 リョカに抱きしめられながら呟くデボラ。
「いや、違う。囲まれてる。山賊ウルフだ」
 リョカがそう言うのでデボラも目を凝らす。すると四足が音もなく彼らを囲んでおり、リーダー格の一匹――眼帯をしているのが立ち上がるのを合図に皆二足になる。
 そして金属の滑る音と月明かりに浮かぶ半月の剣。
「まずいで坊主。こいつら意外と強い。さっきの雑魚とじゃ比べものにならない」
 状況からシドレーは彼らを敵とみなしており、続く炎を吐こうと再び頬を張る。


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