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月夜と狼
【幼馴染 恋愛小説】

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月夜と狼-10

「満月の夜に狼になっちゃうだけでしょ。そういう人種ってだけよ。日本人とかアフリカ人とかぐらいの」

そ、それは違うんじゃないか?

「あ、超能力者。これはあってるよね。ま、その程度の違いよ」

超能力というより、怪物?

「……信頼できる友達、いるでしょ。別に言う必要なんかないし。それが不誠実ってことでもないし。あんただって友達のなにからなにまで知ってるわけじゃないでしょう?自分の居場所を作るってことは、誰かの居場所になってあげることよ。それで、それだけでいいじゃない?」
「そうなのかなあー」

母さんが言ってることを聞いてるとなんだかとても単純なことに思えてくる。
まだ、納得できてるわけじゃないけど。
でも、なんとか折り合いつけていくしかないかな。

「もう、高校生だし腕時計かってあげる。ムーンフェイズの」

そうか。そういえば父さんも母さんも、月齢が分かる時計をしてる。
父さんの時計、格好良くて好きだ。
母方のじいちゃんもしてたし、俺にとっては腕時計といえばムーンフェイズで。
でも、それが世の中のスタンダードじゃないってことを知ったのは最近だ。

「私は腕時計するの好きだし、約束したりするときはちらっと確認したいし。でも、イマドキのコはしないみたいね。携帯に時計ついてるから。たぶん、ああいうのって月齢も設定できるのよね?あんたもいらない?」
「……いる。ほしい!」

やり!俺の腕時計!

「あんまり高いのはだめよ?」
「うん」

コーヒーをすすって外を見る。
もう、放課後かな。





ぴんぽーん。

ドアチャイムがなり、ぱたぱたと母さんが玄関に向かった。

俺は伸びをしながら立ち上がった。
もう一眠りしようかな。なんかまだ寝られそうな気がする。

「浩太ー。中島くんよ」

中島?
なんだっけ?
ていうと、あれだ。川村の件。

「おう。」
「大丈夫か?」
「ああ、頭痛ね。もう治った」

一応、母さんが頭痛ってことで学校に連絡してる。病欠。

「上がれよ」
「あ、ああ」

中島のヤツ、なんだか緊張してる。

「川村にチョコもらったか?」
「なんでそれ…」
「まあ、いいからいいから。そんなとこに立ってないで適当に座れば?」

中島は俺の部屋に入ったもののドアの前に立ったままだった。


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