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Weak day
【女性向け 官能小説】

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Weak day-1

かちり。
ドアのロックの外れる音がして私は目が醒めた。
帰ってきた。
私は寝返りをうって端に寄った。

最近一緒に住むようになった圭さんは「BlueMoon」というBarに勤めていて朝方に帰ってくる。
なるべく音をたてないようにしてるけど、ドアやシャワーの音を聴きながら私はうとうとする。
不思議。
とても、落ち着いてる。

いつものように布団の中に圭さんが入ってきて。
私はふんわりと石けんの匂いのする温もりを感じながらもうひと眠りする。
その筈だった。

でも今日は違っていて。
私を固く抱き締めた。

「圭さん?」

首筋に唇が触れる。
嫌じゃないけど。でも。
平日は私が会社なので、こういう事はしてこない筈なのだ。基本的には、だけど。

「…このまま…」

そう、つぶやいたように聞こえた。はっきりとはしない。
もどかしそうに私のパジャマのボタンを外してしまうと胸に顔を埋めてきた。
私の右の乳房をやんわりと掴み、身体の中心に耳を当てじっとしている。

私は圭さんの少し湿った頭に手をおいた。
どうしちゃったんだろう?
私の鼓動を聞いている。
どくん。どくん。
いつもより早いリズムが自分でもわかる。

しばらくそうしていたけど、圭さんの頭がゆっくりと動いた。
右胸の先端をぺろりと舐めた。

「あ…」

圭さんはそのまま乳房に顔を寄せると口に含んだ。

「…ん…」

私は感じてしまって、声が出てしまったけど、圭さんはなにも言わない。
まるで赤ちゃんみたいだ。
煽っているような様子もなく。
だって、私の顔を見ない。

どのぐらいそうしていただろう。
初夏とはいえ、早朝は少し肌寒く、むき出しにされた肩が冷えてきていた。
抱きついてきた圭さんの手が肩をつつみ、その温かさがそれに気づかせた。

肩口にキスを落とす。
温かさがしみていく。
首筋に胸元に。

「ああ…」

促されていく。
なのに圭さんはやっぱり私の顔を見ない。
目を合わせない。
なにも言わない。

何度も身体を合わせてきたけれど、こうも一方的なことははじめてで。
いつだって、彼は私の気配や感情を探ってた。確かめてた。
嫌がっていないか。
愛しているか。愛されているか。
それは、短い言葉であったり、仕草や視線であったり、あるいは行為そのモノだったりするけれど、お互いに感じ合っていたと思う。

でも、今の圭さんは私を見ていない。抱き合っているのに。
だって応えてくれない。いつもの圭さんを感じない。

これは圭さんなの?

とても心配になる。
彼が怖いとか、浮気をしているんじゃないか、とかそんなことは思わない。
だだ。なにかが違う。
なにかが欠落している。

圭さんの動きがとまった。
と、思ったら、下着ごとパジャマのズボンを脱がされた。


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