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襖の向こう
【父娘相姦 官能小説】

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父と妹の想い-3

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「小夜、ノート落ちたよ」
「・・・え、あ、ホントだ!」

放課後、携帯を見ながら自分の世界に浸っていた小夜は、友達の呼び掛けで我に返る。

「誰なの、ノートが落ちたのも気付かないくらいメールに夢中になる相手って」
「あっ、あの、友達、友達!そうです、友達なの、うん」
「誰?・・・えりか?」
「えりか、うんそう、それそれ。えりかよ、そう」

動揺している小夜には、自分にそんな名前の友達がいない事に気付かなかった。
散々頷いてから友達の罠だったと分かったが、最早後の祭りだった。

「・・・白状しなさい、小夜。別に隠さなくてもいいでしょう」
「ごめん観たいテレビがあるの!また明日ねみゆき!」
「待ちなさ、早っ!」

逃げる様に友人のもとから走り去る小夜。
あんな反応をすれば怪しまれるのは普通に考えれば分かるが、その時の小夜には難しかった。


「はあ、はあ、はあ・・・」


学校が見えなくなる場所まで走り続け、膝に手を付く。
吐き出す息は白く湯気の様に上がり、冬とはいえ速く走ったせいで制服の下に熱が籠もっていた。


「・・・やっちゃった・・・」


もたれかかるコンクリートの柱に冷やされ、小夜は自分のした事を思い返す。
急に声をかけられ、メールを見られたと思い込み頭が真っ白になってしまったのだ。

みゆきに言われた通り、彼氏がいるのは友達に隠す様な事ではない。
しかし、育った環境のせいで、小さな頃から他人に甘えるのが下手な小夜には、それが出来なかった。


仕方なく小夜は重い足を引き摺りながら家路に着いたのだった。
明日、友達にどんな言い訳をするか必死で考えながら・・・
つい15分前まで勇志にメールしていた時のあのときめきは、乗しかかる負の感情に潰され、消えてしまった。


「ただいま・・・」


玄関には銀太郎の草履しか無かった。まだ怜は帰ってきてないらしい。
じゃあ、臭いは大丈夫か、と小夜は少しだけ安心した。
銀太郎はいつもの様に仕事場に缶詰めだろうと思っていると、背後の戸が開いた。

「おう、帰ってたのか小夜」

普段と変わらないのは着古した作務衣ぐらいで、あまり履かない下駄を履いている。
そして手には白い紙製の手提げ箱を持っていた。恐らくケーキ用の箱だろうが、作務衣姿の強面の男には似付かわしくない。


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