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雨色
【エッセイ/詩 その他小説】

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雨色-1

空が私達を責める。
細い絹のように、そして太い幹のように。
それなのに下界に様々な色彩を与える。
その対比が一抹の感情を与える。
理論的に考えればこの感情も顔を変える。
理論に感情はない。
ただの機械と一緒だ。
回転寿司のように物事を食べていくだけ。
人間には両側面がある。
タイプもある。
対比するものが交わることはあるのか。
両側面をバランスよく持った人間しか生き残れない人生ゲーム。
敗者はたいていエモーショナルな人間。
ロジカルな人間はついてる頭を使って処理する。
責めてる雨に向かっておーいと叫ぶ。
お前は人間の色彩を真上から見ている。
どのような様相を呈しているのか。
雨音がその答えか。
音色というくらい音にも色がある。
どの色が一番美しいのか。可憐なのか。汚いのか。恥ずかしいのか。
その選択権は私達にある。私達の手中には様々なカラーがある。
可能性がある。
それがどこかで花咲いた時に雨が降るのかもしれない。
雨が降るから泣くのかもしれない。
私達の色合いは玉虫色にも見える。
何が本当に正義だったのか。
はたまた不正義だったのか。
それは私達を刺す雨が試している。
たまに試される私達。
後ろをふと振り返ればうっすらとぼやけた輪郭。
でももうそれは一生見えない。
雨が洗い流した。
汚い何かを。
間もなく青空になる。
汚辱を流した雨はキレイな空気になる。
ちなみに今日は雨。
人生ゲームスタート。


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