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悔し涙が身に染みる……。
【レイプ 官能小説】

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悔し涙が身に染みる……。-5

**――**

「ほげ〜」
 豚のお経のような栄治、六十五点。
「ら〜」
 可愛らしく無難な佐奈、七十点。
「わ〜」
 空気な達郎、七十三点。
「ぐぇ〜」
 まだアルコールを引きずっている幸一、六十七点。

「〜♪」
 唄い終えた宏美に拍手が沸き起こる。
 彼女が選んだのは童謡で、特に音程の変化に乏しいもの。まるで某局の歌のお姉さんを髣髴させる歌声に、皆眠そうになっていた。
 画面には八十九点の文字が出る。おそらくは声量がアルコールで殺がれたのが原因だろう。
「トップです! すごいです! 男性陣、ピンチです! このままじゃ宏美に皆ひんむかれちゃいます〜!」
 いつの間にかマイクを持っていた忍の声に男達は「いやん、えっち」と胸元を隠す。
「そんなことしませんってば!」
 慌てて繕うが、彼女としても先ほどのセクハラのことがあり、聡を見てふふっと呟く。
「そんじゃあ、俺の番かな……」
 彼女の挑発的な態度を見てなのか、聡はマイクを受け取った……。

**――**

 聡が歌い始めると同時に志保がトイレに立つ。そのさい、宏美の肩をちょんと叩く。

 トイレへの通路で壁に背もたれる志保。遅れてやってきた宏美にふうとため息を着く。
「もう、どうするのよ。なんで乗り気なのよ?」
「いいじゃん。どうせ私一位だし!」
「他に超える人が居たらどうするの?」
「大丈夫大丈夫。それよりも今からわくわくするわ! もう、先輩も皆してエッチなことばっかり! たまには痛い目に遭えばいいのよ」
 そう言って誇らしげに胸を張る宏美。ふっくらと柔らかそうなそれは、同姓の志保からしてみれば羨望のそれであった。
「あ〜ん、よかった〜。先輩が一位ですよね!」
 次いでやってきたのは佐奈だった。
「安心して佐奈ちゃん。貴女の仇はしっかりとるわ。さてどうしたものかしら? 裸で抱き合ってもらいましょうかしら?」
「あ、でも、その……」
「はいはい、栄治君は抜くのね? わかってるわよ」
「ありがとうございます〜」
 佐奈は宏美の手を取り、嬉しそうに微笑む。
 その様子に志保も憤る気持ちを失ったのか、ふうとため息をつく。
「もう、ほどほどにしておきなさいよ……」
 そう言って彼女は部屋に戻ろうとした。
 ドアが開いた瞬間、「お〜」とどよめきに似た声が聞こえる。それは賞賛の意味を含んでいるが……?


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