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悔し涙が身に染みる……。
【レイプ 官能小説】

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悔し涙が身に染みる……。-10

「そんな、ちょっと待ってよ」
 どんどん進むイタズラに志保が声を荒げる。
「大丈夫。今度は時間制限無しだから、ゆっくり飲んでよ」
 そう言う彼はどっかりとソファに腰を下ろす。
「さて、次は達郎君だけど、何か命令ある? 佐奈ちゃん以下五人にいうこと聞かせられるよ?」
「う〜ん、そうだね……」
 これといって考えていないらしく、すぐには出てこない。それに加えて宏美と志保の視線が鋭いこともあり、彼は思考をめぐらせる。
「そうだ。じゃあ、こういうのはどう? 飲み会だし、男女交互に座るとか? それなら別にいいよな?」
 エッチすぎず、軽すぎず。無難な選択をした彼に対し、過激派も穏健派も「それならべつにいい」と納得する。

 忍、聡、佐奈、幸一、奈々子、達郎、志保、栄治、宏美、和志の順番に座りなおした。

「じゃあ次は佐奈ちゃんだね。栄治君と幸一君にしっかりし返ししなよ?」
「はぁ……」
 佐奈としてはむしろ和志や聡こそ仕返しの対象なのだが、ゲームのルール上変えようがない。本当ならもう抜け出したいのだが、宏美が乗り気であることと、二杯目のアルコールで足が思うように動けず、下手に歩いてこけたら大学在学中につまらない武勇伝を作りかねない。
「それじゃあ、このお酒……、あたしの代わりに飲んでください……」
 佐奈が思いついたのは目の前のグラス。なんとか一杯目は飲み干したものの、制限無しとはいえ許容量が限界に近い。
「ふう……それなら平気……」
 と志保は手を伸ばすがそれを横から掠め取るのは今まで黙っていた栄治。彼は立ち上がると、腰に手をあて、ごくごくと飲み干す。その時、喉に連動して皮かむりのオチンチンが上下するのが笑いを誘う。
「おお、さすがだな〜!」
 彼女を庇う彼氏の姿にみんな賞賛の声を上げる。しかし、当の本人は無理をしていたらしく、グラスと一緒に腰を下ろすと、ソファに身体をもたげて「う〜」とグロッキーな状態。
「栄治君の勇姿に拍手〜。それじゃあ次は幸一君だね? さ、どんな命令にする? 相手は志保ちゃんと奈々子ちゃんだね? それとも栄治君? それはないよね〜?」
「ああん、先輩、あんまりエッチな命令は止めてくださいね? うふふ」
 そう言って前かがみになって彼を見つめる奈々子。今彼女はノーブラのノーパン。ハイネックのセーターは先ほどより緩やかな胸元になっており、手を伸ばしたくなる。内側には身体にフィットするインナーのみらしく、その感触はより直なものであろうから。
「えと、俺は……」
 だが、彼の本命は志保。彼女は栄治と達郎に挟まれており、見えない。それなら志保と奈々子の席を入れ替えるというのは名案ではないか? そう考えた幸一は迷うことなく言う。
「志保ちゃんと奈々子ちゃん、席交換してくれる?」
「ええ? そんなあ〜!」
「おっと、ここでどきどき展開! もしかして、もしかしてえ! 幸一君てば志保チャンにラブ?」
「そんなじゃないっすよ。ただ、ちょっと話がしたかっただけで……」
「ふう〜ん、ならそういうことにしときましょい!」
 不機嫌そうに席を移動する奈々子。特に志保は気にしていない様子だが、おかしな命令をされるよりはと安堵の息をつく。
「それじゃあ、次は栄治君だけど、大丈夫?」
「うう、水……」
 一気が効いたらしく、彼はおでこを冷やしながら呻く。
 すると、奈々子が内線へと向かい、「すみませ〜ん、お冷くださ〜い」と掛ける。
「あらら、栄治君の命令はお水一杯。まるで砂漠の旅人みたいな願いですね〜」
 のんきのそう言うが、栄治は意に返しておらず、唸るだけだった。


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