投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

『魔人』と『女聖騎士』
【ファンタジー 官能小説】

『魔人』と『女聖騎士』の最初へ 『魔人』と『女聖騎士』 105 『魔人』と『女聖騎士』 107 『魔人』と『女聖騎士』の最後へ

第二話――魔人と聖人と聖女の王国-31

「『聖人』、でも……ですか?」



「ふっ……パスク。好物はあるか?」



「好物?しいて上げれば……蜂蜜がたっぷりと塗られたパンですかね?あの、ライ麦のヤツで――」



「なんだ?存外、甘党か?」



「ええ。まぁ……」



「ふふっ……ま、私も甘い物は好きだ。焼き菓子などあるだけ食べてしま――んんっ……話しを戻そうか。つまり、パスクはその、蜂蜜パンが身体に良いとか、頭が良くなると聞いたら、どうする?」



「はい?う〜ん…………どうもしませんね。好きな物は好きで、それだけです」



「ソレと同じだ、パスク。私のきみへの気持ちはソレだ」



「ああ……」



パスクは得心して頷くと、アリスへと熱っぽい視線を送った。

いつのまにか接近していたのだろう、二人の顔の間には大した距離はない。

アリスは自然と体温が上昇するのが分かった。



「わ、私も……なんだか、恥ずかしくなってきた……」



「ふふっ……」



「笑うな……んっ――」



アリスはムッと頬を膨らませると、そのまま顔の距離をさらに狭めた。

そして、ゆっくりと唇が重なる。

怪我しているため、パスクをソファーに押し付けるようにしてアリスは押し倒した。

男女の立場が逆転しているような気もするが、ソレはソレで新鮮だったので深く考えないことにする。




『魔人』と『女聖騎士』の最初へ 『魔人』と『女聖騎士』 105 『魔人』と『女聖騎士』 107 『魔人』と『女聖騎士』の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前