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下校途中の寄り道
【学園物 官能小説】

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下校途中の寄り道 (4) -2

そして秋が終わり冬が来た。期末試験も終わり、終業式はあっけなく訪れた。その日はどす黒く厚い雨雲が
空を覆っていた。天気予報でその日は雪が降り、大雪になるという。そのため正之も順子も
自転車ではなく電車とバスで登校してきた。W高の周りの田畑は既に収穫を終え、
来年の種植えまでその大地を休めている。終業式は体育館で行われ、校歌斉唱と
校長の話が終わるとそのまま全員列を組んでクラスに戻った。ホームルームでは
畑中が宿題と書類、通信簿を渡し終わるとそのまま畑中の話で終わった。
時間は正午ちょうどだった。部活もないからそのまま生徒達は帰宅した。
「おう、じゃまた来年な。」
「ああ、よしお年を。この後はデートか?」
「寒いから女を呼ぶよ。」
「まだやっているのか。まぁいいけどな。」
「お前はこれから順子とデートか?」
「ああ、まあな。」
「まぁよろしくやってくれよ。」
正之と本間が話しかけている横で順子と紀子が話している。
順子と紀子は当時の女子高生が着ていた紺のコートを着ながら話していた。
「順子、また来年な。」
「紀子もね。これから幸一とデート?」
「家に帰ったらラブホテルに行く予定さ。」
「そうか。」
紀子も幸一も正之や順子とは違いバイトは親から禁止されていないが、
さすがに制服でラブホテルに行く気はなさそうだ。
正之は事前に親に「OBの先輩とパーティー」と言ってあるから時間は遅くならない限り
問題はない。また成年のOBと一緒とあってさらに安心したようだった。
二人はバスに乗り、最寄駅まで向かうとそのロータリーで待った。
ここから幸子と純一と会ってタクシーでウィークリーマンションに向かうのだ。
純一は車を持っていたが飲酒もあるという事でこの日は車に乗らなかった。
また雪も降るという事もあってタクシーの方がいいという判断だった。
そのため正之と順子が帰る際には電車賃を貰う事になっていた。
空を見ると雨雲は次第に黒々となっていき、雨が降ってきた。
正之と順子は持っていた傘を広げてロータリーで待ったが順子はとても明るかった。
「M県では何年ぶりかなあ、ホワイトクリスマス。」
「まぁ厳密にはまだクリスマスじゃないんだけどね。」
そんな他愛のない話をしていたら幸子と純一が歩いてきた。
両手にはケーキやらフライドチキンやらが入った袋を持っている。
ビールなどの飲み物もあった。
「あ、順子、野村君、待った?」
「いやあ、遅れてごめん。」
「いや、そんなに待っていないし。」
「どうも、久しぶりです。」
「よし、じゃ、行こうか。」
四人は駅のロータリーにあるタクシー乗り場からタクシーに乗ってターミナル駅の近くにある
ウィークリーマンションにチェックインした。エレベーターで3階まで登って部屋に入る。
「おじゃましまーす。」
正之が入るなりその部屋を見て驚いた。その部屋の寝室にはツインのダブルベッドがあったのだ。
順子もそれを見て言葉を失った。まさか・・・。二人に期待とも不安とも言いようのない感覚が頭をよぎる。
「ほら、二人とも!何ベッドなんか見ているの?パーティーの準備をして。」
「何でツインダブルの部屋を・・・?」
順子の問いに答えたのは純一だった。


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