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生徒会へようこそ
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生徒会へようこそ【MISSION4:幽霊の謎を解明せよ!】-11

「…こっちはオッさん」

胸の前で握っていた拳を広げて、その手はオッさんの前に差し出す。
僕とオッさんは自然と目を合わせ、プッと吹き出してしまった。
意外過ぎて、僕にとっては可愛い過ぎて…。それに頼ってもらえたのが嬉し過ぎた。
差し出された手を同時に握り締める。

「お前、怖がりなんだな」

「…そういう訳ではありません」

僕らが手を握り締めた途端、宝さんの元気が少し戻った気がした。

「お前、園児みたいだな」

「…ならばオッさんは猿人ですね」

「あ!?んだと!?」

僕は二人のやり取りを笑いながら見ているだけだった。
だって、変なこと言って心臓が爆音で鳴っていること、悟られたくないじゃん…。





「…はぁ〜」

全く、何が大丈夫だよ!
次の日の放課後、第4多目的室で僕は机につっぷしていた。
手には例の時間割表。
顔を上げて、時間割表を睨む。
昨日のことをもう一度整理してみよう。
一番初めに幽霊(とりあえず、そういうことにしておく)を見つけたのが、昨日、火曜日の一時間目。
この時間は数学で、実際の教科は古文だ。
次に現れたのが、放課後。
どちらもこの第4多目的室に現れている。
一時間目の時に第4多目的室の鍵が開いていたかは不明だが、放課後は委員会が終わってからオッさんが間違い無く鍵を掛けていた。
それは僕も確認している。
幽霊が現れてすぐ、僕は第4多目的室に向かった。鍵は掛かっていたので、この時は間違い無く第4多目的室に彼女はいたんだ。
僕は、急いでオッさんを呼びに行く。
その間、宝さんが目を離した数秒のうちに幽霊が室内から消えたらしい。
第4多目的室に戻ると、やっぱり鍵は閉まっていた。
オッさんが鍵を開けて中を調べたけど、人はいなかった。
第4多目的室の鍵はオッさんしか持っていない。そういうような内容のことを、オッさんは何回も言っていた。
ただ、僕は漠然と幽霊じゃないと思っている。
それならば、どうやって鍵の閉まった室内に入り込み、たった数秒で鍵を開けることをせず部屋を出ていったんだ?

「…はぁ〜」

考えれば考えるほど訳がわからない…。
幽霊だからと言い切れば楽なんだけど、違う気がする…。
てか、気がするって何だ!その曖昧な表現に歯がゆさを感じる。
何に対して、僕はそんなに引っかかりを覚えてるんだろ。
それが分からないってのも悔しい!

「…はぁ〜」

「ぁあーっ、ウゼェ!!もう放っときゃいいだろ!?」

オッさんが僕に向かって大きな声を出す。



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