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月の影
【ファンタジー 官能小説】

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月の影-1

深夜…僕は襖の開く音で目が覚めた。
実家に帰って三日目の夜だった。
住み慣れたマンションよりも遥かに密閉性が悪く…古い一軒家の深夜は肌寒かった。
襖を開けて入って来た物は月明かりの中…白い影として浮かび上がった。

“まさか…幽霊”
五年前までは毎日寝ていた部屋だ。
僕の頭の中は妙に冷静で…眠気もすっきりと覚めている。
幻覚の類いではなさそうだ。
そして白い影は四つんばいで僕に近づいて来た。

普通ではない状況だったが…僕は黙ってその影を見つめた。
身体は動かない訳ではなかったが。
身体を壊して実家に帰ったばかりの僕は総てにおいて無気力で動くつもりにもなれなかった。
だからその分パニックにもならなかったのだろう。

僕は月明かりの中…慣れてきた目でその白い影の正体を見極めようとした。

“女…の子”
白い影の正体は十二、三歳の女の子だった。
勿論、実家にいるはずのない女の子だった。
近所にもいないと思う。
しかも…その女の子、どうやら全裸のようだ。
月明かりに照らされた青白い身体をしなやかに動かして僕に近づて来た。
びっくりはしたが不思議と恐怖はなかった。
その子に魅せられている…そんな感じで少女を見つめた。
月明かりの影響なのか肌は異様に白い。
這っている為、はっきりとは分からないなが背はそんな高くなさそうだ。
だが細身で少女らしからぬ妖艶さ兼ね備えていた。
髪は黒いショートヘアだと思う。
顔立ちもやはり細くやや釣り上がった大きな瞳が爛々と輝いていた。
おそろしく童顔の成人女性の様でもあるが…よく見ればやはり大人びた少女である様だった。
少女は僕が目を覚まし…見つめている事に対しても一向に気にかけない様子で僕の枕元に顔を近づけてきた。
僅かにミルクのような匂いが漂う。
少女は鼻を鳴らしながら僕の顔の匂いを嗅いでいるようだった。
まるでミルだな…その行為が飼い猫のミルにあまりにも似ていたので僕は思わず苦笑を浮かべた。
僕はハッとした。
部屋への入り方もそっくりだし…ミルは九ヶ月、人間で言えば十二、三才といったところだった。
「おまえ…まさか…ミル?」
自分でも馬鹿げた質問だとは思った。
しかし全裸の少女がここにいる事自体、馬鹿げている。
少女は答える代わりにその満月の様に丸い瞳を三日月に細めて笑うと僕の頬をチロチロと舐め出した。
ミルにそっくりの舐め方だった。
「おまえ…やっぱりミル…」
少女…いやミルは今度も答えず、そっと僕の布団を捲くってきた。
布団から剥き出しになった僕の胸にそのミルとおぼしき少女は頬や口元…おでこなど顔をゴシゴシと擦りつけてきた。
ミルが日頃からよくやる行為だった。
僕は少女がミルである事を確信した。
「ミル…」
ミルは猫の時と同じイタズラっぽい瞳で僕を見つめた。
そして僕のパジャマのボタンを外していた。
ミルが何をしようとしているのかは想像がついた。
だが…僕はミルに身を任せていた。
不思議と気分が良かったからだ。
ミルが完全に剥き出しになった胸を舐めだした。
かなりザラついた、いつものミルの舌だったが正直気持ちが良かった。
ミルは僕の乳首すら舐めてきた。
「あぁぁ…」
僕は情けない声を上げてしまった。
もちろん童貞ではないし…それなりに風俗にも行った事もある。
それらで乳首を舐められた事は多々あったが。
それらのどれよりもミルの舌は気持ちが良かった。
ミルは僕の布団を完全に跳ね除けるとその小さな両手を僕のパジャマのズボンにかけた。


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