投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

『魔人』と『女聖騎士』
【ファンタジー 官能小説】

『魔人』と『女聖騎士』の最初へ 『魔人』と『女聖騎士』 2 『魔人』と『女聖騎士』 4 『魔人』と『女聖騎士』の最後へ

囚われからのプロローグ-3

「……ふんっ。随分と遅かったな。なにか準備でもしていたのか?」



アリスは、その内心の不安と緊張を紛らわそうと、あえて高圧的に口を開いた。

エレナが捕まっている以上、自分だけ逃げることはできない。

ならば、精々、虚勢ぐらいは張ってもいいだろう。

口元に笑みを浮かべたままだったが、パスクは少々、呆気に取られたように目を見開いて、アリスをその双眸に収めた。



「アリスさん。貴女、ご自分のお立場を理解されているので?他の方の前ではもう少し、お淑やかになされることをお勧めしますが……。ところで、なぜ、手枷を填めているのです?まさか、貴女のご趣味――」



手の平で口元を覆って驚愕するパスクへアリスは思わず、怒鳴った。



「だ、誰がだっ!貴様の趣味だろうっ。この枷も、鎧もっ!」



「はい?いえ、残念ながら私には、そのような趣味はありませんが……」



「私にもない!だから、残念でもないし、「私には――」という台詞も間違っている!訂正しろっ!」



「はぁ……申し訳ありません」



「…………」



驚くべきことにパスクは素直にアリスの求めに応じ、頭を下げた。

今度はアリスが呆気に取られる番であった。

この、目前の鬼畜外道と謳われる『魔人』の言動が意味不明だったのだ。

そして、戦場で相対したときの、あの肌が粟立つ『怖さ』もいまは感じられなかった。

敵愾心を発しながらも、怪訝な表情を浮かべるアリスへパスクは困ったように続ける。




『魔人』と『女聖騎士』の最初へ 『魔人』と『女聖騎士』 2 『魔人』と『女聖騎士』 4 『魔人』と『女聖騎士』の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前