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教師の情事
【教師 官能小説】

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教師の情事(4)-7

「いや・・・何?」
「別にいいでしょう?」
「いや・・・そういうわけじゃないんだけど・・・。」
(岡崎何かおかしいぞ。)
困惑する正之を余所に順子は楽しそうに歩いていた。
「何かスッキリしたような顔してるけど。」
「え?そうかな?」
「ふーん。」
「な、何だよ?」
「ううん、別に。」
映画館は休みとあってそれなりに人も多かった。正之と順子は最上階の隣同士に座る。
映画は当時流行ったアクション映画だった。正之が詰らなさそうに見ていると
順子は正之の手を持って自らの胸に当てた。
「!?」
正之は思わず順子に顔を見つめるが、順子はなぜか小悪魔的な笑いを浮かべていた。
順子の胸は高校生にしてはDカップはあるかと思えた。この時代の自分と同い年の
グラビアアイドルもそれぐらいあったので順子がそうだったとしてもおかしくはないのだが
そんな事を考える余裕は正之にはなかった。
正之は手を強引に離すがそれでも順子は正之の手を握った。
(何なんだよ、こいつ・・・)

一方その頃教育会館では佐和子と畑中がセミナーに出席していた。W高の他の教師もいる。
W高の女性教師が佐和子に声をかけた。
「あれ?篠原先生なんか綺麗になりましたね。」
「え?そうですか?いつも通りですよ。」
「でも何だか最近お顔が綺麗になっていますよ。」
「気のせいですよ。」
佐和子は笑いながら何とかごまかした。まさか昨日自分の生徒にマンションで犯させたなんて言えるわけがない。
(今頃正之は岡崎さんとデートを楽しんでいるかな・・・。)
そう思ってトイレに行く廊下を歩くと萩原と出会ってしまった。廊下には佐和子と萩原しかいない。
佐和子の顔が険しくなった。しかし萩原はなぜか余裕の顔をしている。
「こんにちは、篠原先生。」
「こんにちは、萩原先生。」
「実はこんなものを入手したのですよ。」
持っていた封筒から写真を取り出す。それは佐和子のマンションから出る正之の姿を
盗撮した写真だった。佐和子の血の気が失せる。
「ちょっと・・・何よこれ?」
「佐和子はそんな女じゃないとは思っていたが。」
「野村君は最近成績が悪かったから私が呼んだの。相談室がなかなか開かなかったからね。」
「とてもそんな感じに見えなかったけどな。野村も冴えない奴だったのに大胆な事をしてくれたよ。」
「まさか脅迫しているの?」
「いや・・・そういうつもりじゃないけどな。」
萩原は口に笑みすら浮かべていた。それを佐和子の怒りの炎を燃え上がらせた。
しかし佐和子は落ち着いて、かつこう反撃した。
「そういう手を使うのはわかっていたわ。だから私もこの手を使うわ。」
佐和子はバックから携帯型のテープレコーダーを出す。それを再生すると昨日の萩原と
佐和子の電話のやりとりが録音されていた。
「これを貴方の奥さんの実家に送ったら貴方どうなるかしらね。S中の校長でもいいのよ。」
「佐和子・・・。」
「貴方がそういう策をしてくるのはわかっていたわ。貴方の恋人だったのだし。
私はいつでも懲戒解雇になる覚悟は出来ているわ。でも生徒まで巻き込もうとするなら
私も手段を選ばないわ。」
そう言いながら佐和子はトイレへと向かった。
その後ろ姿を萩原は狂気の目で見つめていた。
(佐和子・・・何がなんでも手に入れるぞ!たとえ卒業生を犠牲にしてでもな。)


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