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唯高帰宅部茜色同好会!
【青春 恋愛小説】

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唯高帰宅部茜色同好会!(第二章)-10

***


「あっはははは!!!」
「ちょっ!つべてっ!」

俺とマリィは、ウォータータイドコースターなんていう下が水たまりのジェットコースターに乗っていた。

コースター自体はゆっくりしたものだが、最後の坂を下りるとプールに向かってバッシャーンとなる仕掛けらしい。

「キスケ、メガネ落ちそう!」
マリィはケラケラ笑いながら俺を指差す。
「んぁ、ほんと」
吹き飛ばされて俺の相棒が行方不明になっては困る。
他のジェットコースターでは最悪拾ってもらえるが、プールの底に沈んでしまっては回収は無理だろうと感じた俺は、メガネを外してポケットにしまった。

視力の低い俺はメガネを外すとほとんど何も見えない。
ジェットコースターで何も見えないのは怖いから無理してかけていたが、流石に我慢しよう。

「さあ落ちるわよー!」
「お、おお…」
マリィはいかにもワクワクしたような声を出している。


顔はぼやっとしか見えないが、それもまたすごく可愛いんだろう。


「きゃああああ!」
「おわああああ!」

バッシャーン。

この擬音はとてもあっている。

なぜなら全身ずぶ濡れだからだ。


「げぇ、ビッチョビチョだぜ」
「わかってるわよ。それを承知しで乗ったんだから」
コースターは終点に到着し、安全バーが上げられた。

「俺を巻き込むなよ」
「いいじゃん、キスケなんだ…し」

あれ、水が目に入ったか?
マリィと向き合っているはずが、よく見えない。

「キスケが眼鏡外してる顔、初めて見るかも」
「あ、そうだったぜ」
人前で眼鏡を外すことが一切ないから、数分前のことをすっかり忘れていた。
ポケットを弄って眼鏡を引き抜くと急いでかけた。

ああ、やっぱりマリィだ。

眩しい笑顔は、俺がずっと憧れていたマリィのそれだった。


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