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生徒会へようこそ
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生徒会へようこそ【MISSION'2'ハムをスターにせよ!】-6

「ヌオッ!」

地べたに倒れ込んだハムさんの襟を容赦なく掴むと、片手で(ここ注目です)無理矢理引き起こす。
そしてぐいっと顔を近付けると鬼の形相で

「貴様っ!なぜ笑っていられる!何がおかしい!?」

と怒声をあげた。

「そのままでいいのか!人にからかわれ、自ら諦め、貴様はそれでいいのか!?」

通り過ぎてゆく生徒が何事かとざわめき始めた。
ヤバい。
このままじゃ大事になりかねない。
そこまで考えて、初めて僕は二人の間に割って入った。

「ひぇ…」

「た、宝さんヤバいよ…先生が」

「構わんっ!」

一蹴された。

「止めるな優っ!」

一瞬僕を熱い目が捉え、それはまたハムさんに向けられた。

「貴様っ、悔しくないのか!?」

「ぅ…あ…」

ハムさんは目を白黒させて何も言えずにいた。
というより、宝さんが隙を与えず一方的に攻め続ける。

「寿絵瑠は悔しいぞ!貴様がバカにされるのも、それを認めてしまっている貴様も!」

後半は悲痛な叫びにも聞こえた。

「貴様は本当にそれでいいのか!これから一生逃げ腰の生き方でいいのか!?」

向こうの階段に誰かが呼んだのか、先生の姿が確認された。

「宝さんヤバいよ…本当に…!」

僕は無理矢理二人を引き剥がす。
大事にさせる訳にはいかない。
ハムさんは腰が抜けたように床にペタリと座りこんだ。
僕に押さえつけられて、宝さんはやっと静かになったが、未だにはぁはぁと肩で息をしている。
僕はもう大丈夫だろうと先生の元へ駆け寄った。

「ア、アハハー、何でもないんです、先生。すいません」

「殴り合いのケンカじゃないのか!?」

殴り合いどころか一方的なタコ殴り状態ですよ。
言葉が物理的な物ならハムさんは原形留めてないよ。

「全然そんなんじゃないです。痴話喧嘩みたいなもんですよ!やだなー大袈裟になっちゃって、アハハハハ…」

僕はちらりと二人の様子を窺った。
宝さんがハムさんの鼻先を指差す。

「寿絵瑠が貴様を変えてやる、絶対に!
いいか、明日の朝6時グラウンドに来い。一分でも遅れたら…命は無いと思え」

た、宝さん怖いよ…。

「あの…、もう話は着いたようです。こんなの先生が出てくるほどじゃないですよ!もう平気ですから」

ならいいのだけど…と先生は職員室に戻っていった。
ふぅ。ビックリした…。
宝さん一人じゃハムさんを殺しかねない。
こりゃ僕が付き添わない訳にはいかないな。


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