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教師の情事
【教師 官能小説】

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教師の情事(3)-3

「ふう・・・あの調子だと改める気はなさそうですね。」
佐村がため息をつきながら言った。
「篠崎さんにも謝罪は拒否ですか・・・。」
守屋も頭を抱える。
「とりあえずS中卒業生への心理的負担は無くしていきませんと。」
畑中がこう言うと佐和子がつかさずこう言った。
「心理的負担を無くすには生徒と接していかなくてはなりません。たとえそれが
勤務時間外であってもそれをしなければ彼らの負担は消えないでしょうし、
それが教師としての役目だと思います。」
(たとえそれが許されない行為だとしても。)
「しかし篠原先生、S中の萩原先生とは顔見知りだったとは驚きです。」
「そんなに仲が良かったわけでもないんですがね。」
もちろん嘘だった。実は萩原と佐和子は恋人同士だった。佐和子を女にしたのも萩原だった。
精を飲ませる事やさまざまな体位を教えたのも萩原だった。
それは二人が大学時代の事だった。そしてそれは二人が教師になってからも続いた。
今も忘れられないあの日を思い出していた。秋の台風の到来した日。大学が
休校になった二人は近くのスーパーでビールと寿司、菓子、弁当などを
買い込んで場末のラブホテルでサービスタイムと延長料金を使って
一日中セックスをしていた事を。
セックスして、果てたら食べたり飲んだりしてまたセックス。
気がつくと二人の目にクマができるぐらいにまでやつれはてていた。
萩原の精も何度飲んだだろうか。最後のセックスでは萩原の肉棒からは精が出なかった。
しかしそんな日々も萩原の結婚により終わりを告げた。
最後にラブホテルでセックスした萩原はこのまま不倫で関係を続けたいと言うも
佐和子はこれを拒否した。それ以来二人は会っていなかったのだ。
萩原と孝子が歩いているとサッカー部の練習をしていた正之を見つけた。
萩原が孝子を見ると、孝子は激しい憎しみにも似た顔をしていた。
須藤孝子は佐和子より2歳年上の女性でかつてはやさしかった教師だった。
しかし付き合っていた男性との婚約は付き合っていた男性が玉の輿を狙って
別の資産家の女性と結婚、孝子との関係は破局した。
それ以来孝子は仕事にすべてを賭け、男性との恋愛もしない事を心に誓ったのだ。
孝子の視線を正之は気がつくことはなかった。

日曜日。試合は途中出場したディフェンダーの正之が敵の攻撃を見事に凌ぎ、試合は2-0で
W高校が勝利した。先輩や同級生のイレブンはピッチで正之を称えた。
「よく頑張ったな!さすがだ!」
「お前ならスタメンでも十分やっていけるぜ!」
正之はありがとうと言いながら応援席で応援していた佐和子に視線を向けた。
応援をするために来た陸上部の面子の中に佐和子がいた。
佐和子は満面の笑みを正之に返した。
(俺、やったよ。佐和子のおかげだ。)
(貴方が頑張ったのよ。私のおかげではないわ。)
視線で会話していて、ふと見るとやはり笑顔の順子がいた。
とはいえ順子とは視線では会話しなかったが。そしてふと外れを見ると
どこかで見たような女がいた。そして脳裏に中学時代の悪夢がよみがえった。
(げ!須藤!?)
再び視線を向けるとその女はもういなかった。
(何だ、人違いか・・・。)
「どうした?浮かない顔をして。」
「そうだぞ。今日はお前の大活躍があったから勝てたんだからな。」
顧問で監督の畑中とキャプテンの先輩が声をかけてきた。
「いえ・・・何でもないです。」
(そうだ。俺はもう昔の俺じゃないんだ。)
正之は昔の悪夢を振り払うように笑顔で答えた。
正之の挙動を佐和子は見逃さなかった。


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