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無垢
【その他 官能小説】

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破戒-4

「隆一さん。私をリードしてくれますか?」

「絵里。大丈夫だよ。
大切な絵里を悪いようにはしないよ。
さあ、その仮面を被ってごらん。」

仮面を取る絵里の手が震えている。仮面に香水を垂らすと絵里は隆一を振り返った。
隆一が優しい目で絵里を見つめている。絵里は、隆一に微笑みかけると、その仮面をゆっくりと被っていった。

甘い香りに包まれる。仮面を通して見える世界は、何かが違うように思えた。隆一の声で絵里は、ゆっくりと仮面を取り去った。

「娼婦の世界へようこそ。
でも、今の絵里は何も変わっていないかもしれないね?
それは、絵里が娼婦のことを知らないから。今はその世界の入口に居て、中に入れずにいるからなんだ。僕が、リードしてあげる。二人で娼婦の世界へ入っていこう。」

「はい。お願いします。」

隆一の言葉が、絵里の気持ちを奮い立たせる。隆一さんと二人なら何があっても大丈夫だと、絵里は信じていた。

「じゃあ、始めよう。
娼婦は、男性を包み込み、興奮させ、最高の喜びを与える存在なんだ。
男性を誘惑してその気にさせる。
その気になった男性を焦らし、男性の欲望を最大限に膨らませる。
男性が苦痛を伴うほどに欲望を膨らませたところで、その望みを適えるんだ。
そして娼婦は、その欲望を吸い尽くし、欲望から男性を解放する。
妻や恋人がいない男性にとって、天使のような存在なんだ。
分かるね?」

「天使のような存在?
私、娼婦のことを誤解していたかもしれません。
私には、とてもできないけど、高尚なお仕事なんですね?」

「本物の娼婦は確かにそうかもしれないな。
さあ、もう一度、仮面を被ってベッドに上ってごらん。
恥ずかしければ仮面をつけたままでもいい。
もう一度、仮面を被れば、絵里は娼婦として、僕を誘惑せずにいられないはずだ。」

絵里の呼吸が乱れる。体が熱い。これから、隆一さんを誘惑し、隆一さんの欲望を吸い尽くすのだ。そう思うと、どうしようもない興奮が絵里を包み込んだ。

絵里は、仮面を被り、それをしっかりと固定した。妖艶な香りに包みこまれる。息を吸い込むと目の前の隆一が、知らない男性のように思えてきた。体が、突き動かされるように動き出す。自分の意図しない言葉が、自分の口から漏れ出してきた。

「私を見て!
どう?素敵な体でしょう?
こう見えても、まだ、処女なのよ。」

絵里は、両手でバストを強調するように持ち上げると、その先端をペロリと舐めてみ
せた。

「はああん!
気持ちいい!
処女なのに、感度も抜群なのよ。
この体が欲しくない?
あなたが、望むなら・・・・
一晩だけ、あなたの自由にしていいのよ!」

絵里は、目も眩みそうな破廉恥な言葉を発し、行動する自分が信じられなかった。
しかし絵里の心は、そんな自分に興奮し、更にのめり込んで行く。

絵里はヒールを履いたまま、ベッドに上った。
絵里はベッドの上で、隆一の方を向いて座ると、その美しい脚を左右に大きく開いた。
そして、右手を大切な部分に当てると、中指を立てて、自らのスリットをなぞってみせた。


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