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邪愁
【痴漢/痴女 官能小説】

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邪愁(その1)-2

光と影が縞模様を描いたその部屋に、密林の濃厚な匂いが忍び込んでくる。煉瓦で造られた小さ
な館のまわりは、密林に覆われた荒れた湿原と湖が点在していた。

粗末な硬い木のベッドの上で、全裸の私は腕を広げるようにベッドの端に手首を縛りつけられて
いた。その男は気が遠くなるほど長いあいだ私の足の指をしゃぶり続けていた。
男は私の足の指を淫猥に唇に含みながら、ラビアピアスをつけた私の陰部を、珍しいものでも
見るように覗いていた。

男はこの館の傍にある家畜小屋の世話人だった。あばら骨が浮き上がり、痩せて貧相なその男の
細いペニスは、死んだ幼虫のように精気を失っていた。



男は、ゆっくり立ち上がると、ベッドの傍のテーブルの上にある革のケースの中から、褐色の
液体に満たされた注射器を手にした。

薄笑いを浮かべた男はベッドの横に跪き、手首を縛られた私の腕を指でなぞった。男が手にした
注射器の針が、ゆっくりと腕の蒼く浮き上がった静脈をとらえる。微かな痛みが肌に伝わった。

刺さった針の先から、ゆっくりと褐色の液体が私の中に注ぎ込まれていく。その液体はしだいに
熱をもち、静脈の中をどくどくと息づき、やがて私の細胞に滲み入っていく。


少しずつ朦朧とした眩暈が私を襲ってくる。性器が肥大し、浮遊し始めるような淡い欲情ととも
に、火照り始めた私の股間が弛み始める。漆黒の陰毛に覆われた恥丘の淫窟を男に捧げるように、
むっちりとした太腿が自然に開いていく。

注射器の針がどれくらいの時間、私の肌に刺さっていたのかわからない。私は、からだの中に
注ぎ込まれたその液体の淫靡な魔楽の情感を、少しずつ感じて始めていた。


私の内股の窪みには、すでに蜜液が滴っている。下腹から蜜の巣へと続くなだらかな恥丘のふく
らみで、陰毛が息を吹き返したように艶やかさを増し、花唇につけた銀色のラビアピアスは、
生あたたかな液で包まれ、冴々とした光沢を放っていた。


「よくお似合いですよ…奥様…」

男は私の股間のピアスを覗き込み、指で弄ぶように触れながら言った。


揺れるリングのラビアピアスが花弁に与える刺激は、深く眠ったような私の貝肉を蕩けるように
潤ませる。鎧戸からわずかに漏れた強い光だけに照らされた部屋には、獣の屍骸の乾いた血の
臭いが、私の鼻腔から肺の粘膜に奥深く滲み込んでくるようだった。


細胞の中に溶けていく液体によって、性器が蝕まれていく痺れるような快感だけが私を覆い、
私は私としての意志を失い、幻覚に包まれた性器だけが魔性の快楽を求めるように喘ぎ始めて
いた。


やがて淫襞がうねり狂い、七色に変幻し、天に昇るような解き放たれた無限の性の悦びを、
私は美しく昇華することができるのだ…。



意識が遠くなり始めた私の瞳の中で、男の姿が虚ろな幻影に変化していく…。


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