DOLLHOUSEU 5-1
しばらくすると、階段を上る足音がして、リカが戻ってきた。
俺の座るベッドの前に立ちじっと見つめる。
「気が済んだか」
「うん」
リカが涙をこぼしながら笑った。
「なんで泣くんだよ」
こぼれる涙を親指ではらってやる。
「ん、ちょっと嬉しかったの。ユリさん、このまま死んじゃうんじゃないかって…思ってた」
俺はリカのウエストを引き寄せた。
そしてそのまま背後に倒れた。
「あっ…」
リカが上になり俺たちは一気に密着した。
いい匂い。石けんの。風呂上がりの香り。微かに、リカ独特の匂い。
きつい高価な香水の匂いは嫌いだ。
顔を上げて、すこし困惑した顔のリカ。
俺は抱きしめたまま目を閉じた。そのままなにもしなかった。
リカの細い指が俺のくちびるをそっとなぞった。
衣ずれの音を響かせながら、なにかが触れる。
ゆっくり。ゆっくり。リカの柔らかなくちびるが触れては離れる。
ちゅっ。
5回目に触れたときに初めて可愛い音がした。
俺は目を開けて手を伸ばし、リカの頬に触れて引き寄せた。
ぱた。
リカの履いていたスリッパが床に落ちる。
耳に入ってくる音。
でも、もう互いのくちびるに夢中でどうでもいい。
「ん…っ」
舌を絡めながら、手はバスローブの襟をひろげてゆく。
胸が露わになり、襟は肩をするっと滑り落ちた。
ごろりと転がってリカを組み敷く。
「ふぅ…」
閉じられた瞳。
軽くひらいたくちびるからこぼれる吐息。
首筋に胸元に赤を灯してゆく。
胸に走る傷をなでるように舌をすべらせる。
ちゅぷ。ちゅちゅ…
「んぁんあん…」
乳首は口の中で硬くなってゆく。
柔らかな腹の上にも花弁が舞う。
バスローブのヒモを解くとすべてが露わになる。俺も脱ぎ捨てる。
「あん…」
太股にも。
溢れる泉が目前にある。
じらされて、リカの脚に力が入る。
俺は脚を押さえつけ、左右の太股に印をつけながら、ゆっくりと核心に迫ってゆく。
舌を入れていく。泉の源泉。