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春に囀ずる
【女性向け 官能小説】

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春の戯れ-3

さぞや困っただろう。

贈られた私も内心ビックリですよ。

まさかブラ。
まさかショーツ。

……キャミはぎりぎりアリ…なの?


複雑な心境になりながら、じーっと下着姿のまま暗がりの中、目を凝らしてひらひらのそれを凝視していると、扉の外から呼びかけられてあわてる。

「着替えたー?」

「あ、ま、待って!あの…はるつぐ?…あの…これって」

「なーんか可愛くてさぁ、紗英さんっぽいし。バイトつい張り切っちゃったよ。あ、ねぇ、もういい?」

もじもじ言う私の声が聞こえないのか鶯は嬉しそうに言いながら今にもドアを開けそうで焦っちゃう……。

「見ていーいー?開けるよー?」


く、くそ〜…ぅう、ハルツグめ。
絶……っっ対、この戸惑いを見越して脱いだ服を洗濯機へ持ってくなんて言った!

だってもう下着だけじゃんかー…。

うっかり上下別々に気を抜いて着古した下着姿やそれすら脱いだ裸を見られるよりはマシか…。

えい!と思いきって着てしまえば、想像以上に肌触りはいいし、……何よりブラのサイズがぴったりなのはなんででしょうね、鶯クン?

ワタクシ教えた覚えなくてよ?


……でもホント、やけにスースーする……。


キャミソールの丈もぎりぎりお尻が隠れるかな?って具合だし…、やけにスルスルした心許ない下着な気がする。

どんな格好なんだって戸惑ったけど……暗くてよく見えないし、うっかりオバサン丸だしなバラバラ下着よりはマシよ…!


………た、たぶん。


それにバイト張り切っちゃったなんて言われれば私のために?とか浮かれちゃうし?
やっぱりなんだかんだ言っても何の記念日でもない日のプレゼントなんてサプライズ。
ホントのホントは嬉しい。

どうせ下着姿だってそーんな、ねぇ?
もろに見えるわけないでしょ〜。キャミソールが隠してくれる!…はずだ。


せっかく贈ってくれたハルに『着れないや…』なんて悲しませちゃいけない!と変に義務感も沸いてしまったのは、ここしばらくハルの都合が合わなくて会うのがご無沙汰だったからかもしれない。

しかも会えないのが私へのプレゼント。
……このためだって知ったからなのかも。


「さーえー、いーい?」

「あ、うん…イチオー着たけど、」

ドアが開く音がして瞬間パチッと音がした途端視界が一瞬白くなる。

電気…つけたん、………だ




………………ハァ??!

「なに!!これ!!」

思わず下に視線をやって見た我が身に叫んでしまった。


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