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双子の姉妹。
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双子の姉妹。 6-4

***


リビングではおばさんも含め、全員がソファーに座っている。

「さて、模試の結果によっては、二人にそれぞれ約束をしたが」
「え……お姉ちゃんもしたの?」
「うん…」
「まずは麻琴、観念して結果を渡せ」
「……はい」
麻琴はしぶしぶファイルを差し出した。

俺は素早く受け取り、ファイルを開く。

「………」

驚いた。

予想はしていたが、麻琴は合格ラインに全く届いていなかった。

だが、驚いたのはそれだけじゃなかった。


麻琴の志望大学は、俺の通う大学だった。



「麻琴、なんでこんな大事なことを黙ってたんだ」
「え…」
「お前がそのつもりなら、俺はもっと早く勉強教えたんだぞ、合格できるように全力で」
俺の言葉を聞いて麻琴はしばらく黙っていたが、小さく口を開いた。
「……だって、恥ずかしかったんだもん。あたしバカなのにあんなすごい大学目指すなんて…」
「だってじゃない!」
俺の声に麻琴はビクッとする。
流石に声が大きかったか。
「うれしいんだよ俺は!琴音だけじゃなくて、麻琴も来年から同じ大学に通えるかもしれないと思ってな!」
つい笑顔になる。
フォローのつもりだったが、心から笑ってしまう。いや、にやけたというのが正解か。
「でも無理だよ、合格判定ひどいよ」
「無理じゃねーよ!今からでもやれる!来年から一緒に大学行くぞ!」
「……俊哉」
俺が微笑むと、麻琴は泣きそうな顔から一転、柔らかな笑顔になった。
「じゃあ約束通り、明日から俺が受験勉強も面倒見る。琴音の勉強の日以外、週四で時間も今までよりやるからな」
「……へ?」
「……え?せんせ…」
「ちょっと俊哉くん、大丈夫なの?大変だろうしお給料だって変えられないでしょ?」
三人がそれぞれ声をあげる。
おばさんは早速心配してくれたが、今回は俺にはそんなの関係ない。
「大丈夫です、全然平気だし給料なんてそんなの問題じゃありません。俺は麻琴でもやれると思うし、やってほしいんです」
「……そう、俊哉くん、本当にありがとう」
「せんせ…」
「……あーもう、わかったわよ。やってやるわ」
麻琴だけはしばらく黙ったあと、ニヤリと笑ってそう言った。

これは勢いでもなんでもない。
麻琴を絶対にうちの大学に入れてやる。
正直な話、かなり燃えてきた。


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