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マッドな彼女with俺
【コメディ 恋愛小説】

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マッドな彼女with俺5-2

「あははは、いや、大丈夫だよ。何でもないよ、何でも」

「?
そう、ですか」

「そんなことよりも、星さん。ちょっといいかな?」

なんせ彼女には聞きたいことが山ほどあるんだ。

「…はい?」





「ふむ、なるほど…」

「納得して頂けましたか?」

「うぅ、まぁ、一応は…」

星さんから彼女についていろいろと聞いてみたのだが、

「…でも本当に二重人格なの?」

「…はい、疑わしく思われるかもしれませんが、私には星ミサトというもう一つの人格があるんです」

星さんの話はこうだ。
彼女はもともと幼い頃から人格は一つだったらしい。だが小学校高学年のある日、突然『星ミサト』は自分のもう一つの人格として現われたのだという。
初めは訳も分からず戸惑いを感じていたのだが、ミサトとは次第に仲良くなり、今では姉妹のような関係であるらしい。

星さんは、

「ミサトちゃんとはお互いに記憶を共用しています。それに人格が代わっても意識自体はあり続けるので、会話することもできます。もちろん代わることも自由にできますよ」

とも言った。

未だに信じがたいが、ここまでの話となるとマジで二重人格なんだろう。

「ふむ、まぁ何にせよミサトさんには感謝だな。あの人のおかげでみんな助かったわけだし」

「はい、やっぱりミサトちゃんは頼りになる素敵な人です!」

嬉しそうに答える星さんを見て、あぁ本当にこの娘はミサトさんが好きなんだなと思った。

「それで、あの、昨日のことなんですが…」

「ん、何かな?」

今までとは打って変わって急にもじもじし始めた星さん。

「き、昨日は真田君、助けに来てくれて本当にありがとうございました!」

「結局俺は何もしてないけどね」

「そ、そんなことないです!真田君が来たとき、私、本当に嬉しかったです!」

「そう?だったら俺も嬉しいよ」

俺がそう言うと、物凄い勢いで顔を赤らめて手をバタバタと振り始めた。
…またパントマイムか?

「そそそそれでは!私はこれで!!失礼しましたぁっ!!!」

もう最後の方は叫んでんじゃないか的な大声を出して教室を飛び出して行ってしまった。

始業1分前なんだけどな…


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