想-white&black-⑬-14
「あ……、あ」
「……いつもより激しくしてやる。お前が俺から離れられないように」
「ああっ、楓、さ……っ」
広げられた場所に硬い先端がめり込むように入ってくる。
火傷しそうな熱さに目眩を感じながら穿たれ貫かれていく。
思わず逃げ出しそうになる腰を両手で掴まれ、更に内壁を擦り上げながらゆっくりと楓さんが進んでくる。
「お前をこうしていいのは、俺だけだ……」
独り言のような呟きに息を呑む。
だが次の瞬間、どろどろと内側から溶けていくような快感に飲み込まれてしまう。
「あ……あ、あ……っ」
突き立てられた楓さんの欲望が体内の弱い部分を刺激する。
びくりと足を痙攣させ喉を反らすと、彼を食わえた部分に力が入り体内の存在が硬さを増した。
最初は焦らすように、そして段々と奥を抉ってくる。
楓さんの指が花芯を捕らえると同時に責め立てられ、もう何も考えられない。
ただこうして繋がっていられる喜びに浸っていた。
（楓さん、楓さん……。）
声にならない想いを胸の内で何度も何度も呼び続けた。
もっと一つになって溶け合ってしまいたい。
「――花音」
甘い囁きが鼓膜に低く響き胸が打ち震える。
「花音、……花音」
「あ、あ、あぁ……っ」
なぜか私の名前を呼び続ける楓さんの表情は切なく歪んでいた。
全身に広がっていく快感に意識が溶けていく。
一際強くなる突き上げにその意識は高い所に放り投げられ、あっと声を上げた瞬間楓さんの熱が私の中へと叩きつけられた。
楓さんが唇を塞ぐ。
誰か来るかもしれない学校の中でこんな事をしているなんて誰が思うだろう。
それを隠すように私の声と意識が楓の中に消えていった。