投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

いけないあそび
【同性愛♂ 官能小説】

いけないあそびの最初へ いけないあそび 10 いけないあそび 12 いけないあそびの最後へ

いけないあそび-11

「はあっ……はあっ……」
「はは、すげーエロい」
「ば……かやろ……」
顔を上気させた灰田の睨みなど、今の志久野にとっては興奮剤でしかない。
彼は制服の内ポケットからコンドームを取り出し、その小袋を灰田に咥えさせた。
「む……」
「ありがと」
灰田の口にそれを咥えさせ固定させると、志久野は袋を破り、中身を取り出して己のものに被せる。
その様子を見ながら、灰田は空の袋をぺっと吐き出して顔を歪めた。
「ゴム、の袋くらい……自分で破れよ」
「ヒデに咥えてみてほしかったの」
駄々っ子のように口を尖らせて言う志久野。灰田は思わず顔を赤くし視線を逸らす。
しかしその顔が再び歪んだのは、指よりもずっと質量のある、志久野自身がそこに入ってきたからだった。
「う、あっ……ちょ、待て……っ!」
圧迫感。ずっと指で馴らされていたからといっても、きついものはきつい。痛いものは痛い。
それでも、ぞくぞくと背筋を駆け上がる快感が圧迫感と痛みを和らげる。

深く、深く志久野が侵入してくる。
志久野の吐息が耳にかかり、灰田の肩を震わせた。
「はっ……あ、やば……気持ちいい」
「あっ、く……シ、ク……!」
灰田の両手は所在なく宙を掻き、志久野の背中に回された。
ぐちゅぐちゅと、ローションと互いの体液で、濡れた音はとめどなく。
「はっ……はっ、んっ……はぁっ」
灰田の息遣いが段々とその間隔を狭めていっていた。
「イキそうなんだろ? いいよ、イッても。俺が後押ししてやるよ」
「ふ、ざ……けん、なっ……俺はっ……あ、ああ……!」
仰け反る首筋に口付けを落とす。
「やっぱり、いいよ……ヒデ。お前なら楽しめると思ってた」
「はっ……ん、うあ……っ」
「すんなり堕ちるけど、プライドは高い。甘えず……こうやって意地張んだよな」
志久野が濡れててらてらと光る灰田のものに手を伸ばすと、灰田がそれを遮った。
先に達してしまいたくないのだろう。
「く……や、べ……っ」
「んっ……そうやって、無駄な抵抗を見せるヒデに……凄く、興奮する」
しかし志久野は灰田の手を払いのけ、先走りでぐちゃぐちゃになった灰田のそれを扱いてやった。
「うあああ――っ!」
灰田が、そして続けて志久野が絶頂に達する。
熱い白い滾りは、二人の身体を汚す。
まるで獣のように息を吐き、ぐったりと手足を弛緩させた。再びぶるりと身体が震える。
灰田は志久野の重さを感じながら遠い天井を見上げた。
手を伸ばそうと思ったが、手の先まで痺れたように動かない。
「ヒデ……」
やがて志久野が起き上がり、灰田の名を呼んだ。
「シクヤ……」
それに答える灰田の虚ろな瞳に、志久野は妖しく笑みを浮かべる。
「良かった?」
「……良くなかったら、こんなされるがままになってねぇよ」
気恥ずかしげに顔を逸らす灰田に、志久野は今度は明るく笑ったのだった。
「明日も、明後日も」
彼の指がゆっくりと灰田の胸をなぞる。
「お前が相手だ」


――このいけない遊びの相手はいつまで続くのだろう。
いつものように放課後の体育倉庫の中でひとり、灰田はぼんやりと考えていた。
それでも、少なくとも――
「見ーつけた」
旧校舎の書庫の、あるいは体育倉庫の扉が開いてこの声が聞こえる限り、それは続くのだろう。
そしてその声を待ちわびる自分がいることに、灰田は気付いていた。
笑みを湛える志久野の胸倉を掴み、引き寄せて自ら口付ける。
灰田の口の端がゆっくりと上がった。

「それじゃあ今日は、俺が鬼」


いけないあそびの最初へ いけないあそび 10 いけないあそび 12 いけないあそびの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前