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双子の姉妹。
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双子の姉妹。 4-5

***

帰り道。

横断歩道の前で、信号待ちをしている最中、ふと考える。

入試まであと約二ヶ月。

琴音の志望校は、俺の通う大学。
今のままの成績なら、きっと合格できるだろう。

だが麻琴は、今になっても志望校を教えてくれない。
麻琴は学校の試験を中心に勉強しているが、やはり志望校には受かってほしい。

残りは校内模試と最終の全国統一模試。

二人とも、頑張れよ。




***


「…ねえ、聞いてる?」
「…ん?」
「もう!せっかく話してるのに!」
そうだ、帰り際、香織に捕まったんだった。
二人の受験のことを考えると、いつも集中して周りが見えなくなる。

いかに自分の生活がどうでもいいか、二人の勉強に自分の力を使っているかがわかる。

「今日バイトないんでしょ?」
「ないけど」
「じゃあ今から俊哉のお家に行くね」
「はぁ?嫌だよ。っていうかなんで来るんだよ」
相変わらずこいつは…
「どうせ男一人だし、散らかってるんでしょ?掃除してあげる」
「いいってほんと」
「ほら行こっ!」
そう言って香織は俺の前を歩き出す。

こういうときにガツンと言えたらいいんだけどなぁ。




***

さすがに大学からとても近いため、あっという間に俺の家に到着した。
「うわぁ…」
香織の第一声は予想以上に冷たい声だった。
「しょうがねえだろ。どこもこんなもんなんだよ。俺だって人が来るとわかってれば前もって掃除するし」
「…まあでも、思ったよりマシで安心した」
「なんだよそれ」
「足の踏み場がないとか、洗濯物が山のように溜まってるとか、そういうのよ」
香織はそう言うと、持参していたゴミ袋を広げ始めた。
どうやら最初から家に来るつもりだったらしい。
「ゴミはどんどんあたしが捨てていくから俊哉はいるものの整理してね」
「…はいよ」
そうして二人でテキパキと掃除を始めた。
香織がなにを考えているかはわからないが、こういう家庭的な性格っていいな…
っていうか、一応こいつは大学の人気者なんだよな。そんな香織を部屋にあげているとは…
優越感と、周囲にばれた際の恐怖が同時に込み上げてきた。
「うわぁ、なにこのティッシュ」
「ん?」
「やーらしー」
「ばかっ!それは飯食ったときに口拭いたんだよ!」
「それにしては、なんかパリパ…」
「うっせ!」

やっぱり前の一件以来、香織は苦手になってしまった。

いくら可愛くて家庭的でも、自分勝手なやつだ。

麻琴なんかは自分勝手でも、相手に対する配慮はいつも弁えてると思う。

ってなんで麻琴を引き合いに出すんだ俺。

はい、双子姉妹と香織以外に女の子の知り合いがいないからでした。


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