DOLLHOUSE〜prototype〜-3
「よく考えたら、僕らが万引きした証拠なんてないですよね。先生の証言だけ。それで、僕らを縛るのには弱くありませんか」
僕は仕方なく疑問に思っていた事を口にした。
とたん。
梶が笑った。
「そうだね、僕はそれで縛るつもりはないよ。思いつきを決行するきっかけにはなったけど。ただ、ちょっと楽しめたらいいと思っただけさ。君らを陥れたり強請ったりするつもりはない。寧ろ強請られるのは僕かな。口止めはするつもりだけど」
面白そうにくすり。と笑う。決して下品な笑い方ではない。が、優しげというには毒がありすぎる。教生の仮面はもう剥がれていた。
「口止め、ね。」
「そう、口止め」
この女子をレイプでもするつもりなんだろう。
みんなでヤれば誰も何も言えなくなる。
教生が唆したと言えば確かに梶が一番のワルモノになるのは間違いないが、僕らも無傷ではいられない。
「悪党だな」
僕は言い切った。
「そうかな?楽しい授業だと思うよ」
梶は場違いなほど穏やかに笑った。
梶はリカちゃん人形を実習台まで手を引き、抱え込むようにして実習台に上げた。
リカちゃん人形は大人しく仰向けに寝た。
「さて、まずは上から」
梶は制服のボタンを外し始めた。
真っ赤な顔の『リカちゃん』は硬く目を閉じつつも、全く抵抗しなかった。
「第二次性徴期を迎えると女の子は胸が出始め、生理が始まる。」
確かにそんな年頃に見える。俺たちと同じぐらいの。
白い胸元が露わになる。
シンプルな飾り気のない白いブラ。
静かな服を脱がす衣ずれの音の中で、ごくり。と唾を飲み込む音が響いた。
ボタンをはずし終え、白いシャツは左右に開かれた。
梶の指がゆっくりと腹を這い、ブラの細い部分で止まった。
ぱち。
フロントホックは簡単に外れて、小さな胸があらわれた。
気持ちほど盛り上がった胸。寝ているから特に。
白い肌に淡いカフェオレ色の乳首。
リカちゃん人形はくちびるを噛み泣き出しそうな顔をしている。
二つに分かれたカップも左右に開く。
「妊娠出産するとさらに膨らみ、ここからお乳が出てくるわけだ。」
梶は執拗に右の乳首をつまみ上げる。
「んっ」
リカちゃんが押し殺した声を漏らす。