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青山恵理・修学旅行の夜
【痴漢/痴女 官能小説】

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青山恵理・修学旅行の夜-8

……もう今日はダメだ。
ミカを置いて私は部屋に戻ろう……そう思った時、


「やべっ!高木の見回りだっ!女隠せっ」

安田くんが突然叫び、懐中電灯の明かりが一度に消えて、部屋が急に真っ暗になった。


誰かが私を押し倒し、バサバサとかけ布団が数枚被せられる。


「……声出すなよっ!」


安田くんの鋭い声を最後に、部屋はシンと静まり返った。





数分後、スーッと静かに襖が開いた。


高木先生と思われる足音が、畳を踏んでゆっくりと部屋に入ってくる。

私は耳のあたりまで布団をかぶり、誰かと誰かの身体に前後を挟まれるような格好で横向きにうずくまっていた。


勝手に部屋に押しかけて来たのは私たちのほうなのに、バレたら櫻木くんに迷惑がかかってしまう。


絶対見つからないようにしないと………。


そう思いながら身を縮めたその時―――正面にいる誰かにギュッと手を握られた。


突然の展開に驚いて暗がりに目をこらすと、私のすぐ目の前に櫻木くんの顔があるのが見えた。


その距離、わずかに十数センチ。


男の子と手を繋ぐのも、こんなに接近することも初めてなのに、その相手が大好きな櫻木くんだなんて―――。


櫻木くんは何かを訴えるような熱っぽい視線で、じっと私を見つめている。




『――ア・オ・ヤ・マ――』


櫻木くんが、声を出さずに唇の動きだけで私の名を呼んだ。


それと連動するように、握っている手にも、ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅっと力がこもる。


いつもなら恥ずかしくて真正面から顔を見ることなんて出来ないのに、何故か櫻木くんの瞳から目が離せない。


そして再び、櫻木くんの唇が動いた。


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