投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

秘密〜出会い〜
【その他 恋愛小説】

秘密〜出会い〜の最初へ 秘密〜出会い〜 31 秘密〜出会い〜 33 秘密〜出会い〜の最後へ

秘密〜何故〜-4

先輩は私の方を振り向くと
「ココ、来たことある?」
っと一件のお店を指さした。

そこは最近出来たばかりの、ケーキ食べ放題のお店。
行きたい!っと思いつつ、篤也は甘いものが苦手で付き合わせるの悪いし、友達や家族とも都合があわなくて、まだ来たことがなかった。

私は首を横に振った。

「なら良かった」

そう言うと先輩はドアを開け、中に入って行った。
私も慌てて後を追った。

店内はキレイで明るく、甘い匂いが漂い、心が弾んできた。
そして、前方のテーブルの上に、美味しそうなケーキがズラリと並び、キラキラと輝いていた。
私が目を奪われていると

「おい」
っと先輩の声。
振り向くと、店員さんの案内で、先輩は席に向かっていた。
私は慌てて後を追った。

席に着きぐるりと店内を見回すと、ほとんどが若い女性客で、男性は数える程度だった。

「好きなの取って来ていいぞ」
先輩が言った。

(そう言われても…)

「あの、何か私に用があるんじゃ…」

昨日、電話が切れてからずっと思ってた疑問をぶつけてみた。

「ん?言わなかったっけ?
文化祭ン時のモデル代払うって」

「・・・言ってません」

「そうか。まあ、そういうことだから。
ホレ、さっさと取ってこい。
一時間しかないんだから。
さっさと取ってきて、いっぱい食べろ〜」
先輩はケロっとして言った。

私は心の中で深いため息をつき、ふらふらしながらケーキのトコに向かった。

(それならそうと、何故言わない!?
何か私に相談でもあるのかと思ったら…)

そんな私の気疲れは、ケーキを前にしたら吹き飛んだ。

私はお皿にいっぱいケーキをよそり、軽い足取りで席に戻った。

「取って来たな〜」
先輩は私のお皿を見てニヤっとした。

私はそんな先輩を無視して
「いただきます」
ケーキを食べはじめた。

口の中に広がる上品な甘さ。

(あぁ〜幸せぇ〜)

「っぷ。飲み物取って来る」
先輩は笑いを堪えながら席を立った。


秘密〜出会い〜の最初へ 秘密〜出会い〜 31 秘密〜出会い〜 33 秘密〜出会い〜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前