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まちぶせ
【学園物 官能小説】

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まちぶせ-2

じゃあ、これから遊びにいく?

はあ?

いいんですか?

いいよ。デートくらい。

岡くんとなら僕も楽しいし。

意外な展開だった。貴之は友達と遊びにいくように軽く考えていたのだ。
ラッキーだった。ひろみは、神様に感謝したい気持ちになった。

嬉しい! 先輩! ありがとう!

その日は土曜日だった。練習も早く終わり、十分に時間もあったのだ。

二人は、駅前で5時に待ち合わせることを決めると自宅へと戻った。

ひろみは、貴之とのデートが実現することはないと思いながらも勝負衣装をそろえていた。その衣装の袖に手を通す日が来ることなど思いもよらないことだった。

ベッドの上に衣装を並べていく。

胸元を強調するキャミソールに、ひとみの小さなお尻でさえはみだしそうなマイクロミニ、オーバーニーソックスに、一度も履いたことさえないピンヒールのハイヒール。そして、フード付の丈の短い毛皮のジャケットを並べていった。

シャワーを浴び、肌に艶を出すクリームを全身くまなく塗りこんでいった。
そして、普段はしない化粧を薄く施した。

鏡に映る自分は、別人のようだった。

衣装も薄化粧も、渋谷まで繰り出し、取り揃え教わったものだった。
学生やOLの中に入っても、華やかさを失わないだけの自信があった。
貴之と何度デートできるか分からない。
ひろみは、精一杯の思い出を作ろうと誓っていた。

駅前で貴之を待っていた。
北風が吹きぬける。
毛皮のジャケットは短く、ひろみのヒップは薄いマイクロミニが覆うだけだった。
むき出しの絶対領域に刺すように寒気が吹き付ける。

岡くん?

先輩!

別人かと思ったよ?

こんな私、お嫌いですか?

貴之は、ひろみの姿に息を呑んだ。
とても高校生とは思えない。

貴之は、化粧を施し華やかに着飾った年上の女性にあこがれを抱いていた。
目の前のひろみは、大人の女性の華やかさを兼ね備えながらも、愛らしい少女のようでもあった。
そしてなによりも手を伸ばせばすぐに手が届く、あまりにも身近な存在だった。

凄く綺麗だ。見とれてしまうよ。

嬉しいです。でも、そんなこと言ったら龍崎さんに叱られますよ。


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