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「運命」
【母子相姦 官能小説】

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「運命」-2

改めて説明しておきたい。
俺の名前は長田昭良(あきら)。
21歳になる。
職業は一応フリーター‥だろう。
同行しているのは俺の実の母親で良美(よしみ)。
父親が昭孝(あきたか)で、おれの名前は二人から1字ずつ取ったのだという。
‥そんなことはどうでもいい。
なんで俺がいい年をして実の母親とフェリーに乗ってこんな見知らぬ港町に来たのか。
話は二年前の事に遡る。
当時俺の家は両親と俺の三人暮しだった。
父親は一応は官僚、ということになる。
一方母親は俺を出産した一時期を除いてずっととある有名化粧品メーカーに勤めていた。
発端はある晩に家にかかってきた電話だった。
若い女からのもので、父親の名前を出すなりいきなり突っかかるように電話に出た母親に食いついたのだという。
一瞬面食らった母は電話を切ってから猛烈に怒りがこみ上げたのだろう。
電話を受けた時母はたまたま家に一人だったらしいのだが、家に帰った俺が見たのは叩き割られた受話機だった。
後は‥どこにでもあるお馴染みの展開だった。
父の浮気に端を発してからというもの、ぼろぼろと家庭内の絆は崩れ去っていった。
官僚という固い仕事をしていながらどこか飄々としていた父親を俺は別に嫌いではなかったが、母親にとっては許しがたいことだったらしい。
もう19歳になっていた俺にもどっちについていくか選べ、というところまでいきなりいってしまった。
迫力に気圧されるように否応なく俺は母親についていくことになった。
父親との離婚の話し合いも多分そんな感じだったのだろう。
公正証書付きでけっこうな額の慰謝料をふんだくった母は返す刀で父親の両親にまでかけあって慰謝料を追加要求していた。
母は学生結婚で若くして俺を産んだが、その辺は実にしっかりしていると変に感心した。
やがて母親は得られる慰謝料を得てしまうと大学を卒業してからずっと勤めていた化粧品メーカーを退職してしまった。
離婚に必要なエネルギーというのはすごいものらしく、やるべき事がひと段落してがっくりきてしまったのだろう。
当時気ままなフリーター生活を享受していた俺もさすがにそんな母親を見かねて二人でちょっと出かけるようになった。
当時とりたての免許だった俺は運転したかったというのもある。
そこからは…言いにくいことだが俺は母親と二人で出かけるようになってから‥。
いつしか俺は俺の母親を異性として意識するようになっている自分に気がついた。
まあ、細かい心の経過は今となってはもうどうでもいいだろう。
母は戸惑ったことだと思う。
俺に思いとどまるよう何度も話し合いを重ねて、話し合いは平行線を辿った。
母は人の運命というものに昔から興味があった。
だからか昔から一度思い込んだら結論を決して変えようとしない。
母は母親と息子はそうなる運命には決してないのだと言った。
けど俺はあくまで母とそうなる運命なのだ、と言い張った。
「アキはあくまで、そうなる運命だとしたらっていうの?」
「母さんが嫌がってもきっとそうなるように出来ている」
「あら、私が嫌がっていても?」
「そうじゃない。何らかの影響で受け入れる心になる時があるって言った方が正確かもしれない。その時がいつかはわからないけど‥」
「ふぅん‥そういうものなのかしら」
そう言って母親は本気にしていないようにいたずらっぽく笑った。


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