投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

胎児の遺言
【その他 その他小説】

胎児の遺言の最初へ 胎児の遺言 6 胎児の遺言 8 胎児の遺言の最後へ

胎児の遺言-7

∞∞∞


「やっぱホントに出来てたんだ…」


『うん』


「どうすんの?子供…」


『堕ろすしかないよ』


「…だよね」


『うん』


花梨が気を回して、電話で貴幸を呼び出してくれた。


貴幸は最初警戒して、出てこようとしなかったけど、花梨の気迫に負けたのか、1時間後、私の前に姿を現わした。


∞∞∞


「話って何?」


何度か2人で来たことがある、海の見える公園。


辺りはすっかり日が暮れていた。


海からの風が心地よく、昼間のうだるような暑さが幻みたいに感じた。


手摺りにもたれ、目の前の海を眺めながら、貴幸はたばこに火をつけた。


今から重大な告白をするっていうのに、恋人同士みたいなシチュエーションに、ドキドキしている自分がいた。


まったく、自分のバカさ加減に泣きたくなる。


『あ…うん。子供出来た…』


「どおすんの?」


即座に貴幸が聞いてきた。


『堕ろすよ…』


「何で?」


『何でって…産める訳ないじゃん!』


あっ…でも、ドラマなんかであるみたいに、真っ先に「堕ろせ!」って言われなかった。


最悪の瞬間を、一応覚悟してたんだけど。


胎児の遺言の最初へ 胎児の遺言 6 胎児の遺言 8 胎児の遺言の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前