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逃げ出しタイッ!?
【レイプ 官能小説】

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逃げ出しタイッ!?-58

「俺、君のことを……守りたい。だから、これからも、一緒……」

 答えに想いを綴る。

「んーん。ごめん。隆一君みてると思い出すから、だから、ごめん。もう、会えない」

 けれど、拒絶。

「だから、キス。思い出だけは守ってよ」
「俺には……それしかできないのかよ?」

 雅美の受けた心の傷がいかほどかは、男である彼には理解しがたい。それでも、その現実を知らされたとき、居ても立っても居られなかったのは事実。
 だからこその歯がゆさと憤り。

「それしかなんかじゃない。私の、最後に残されてた大切なものだもの。だから、貴方に守ってもらいたい。絶対に、忘れないでよ。私たちのファーストキス」

 唇に触れると赤いものが指につく。
 彼女がつけた傷。

「……あ、ああ。俺、絶対に、守る。この思い出だけでも、雅美ちゃんのこと、守るんだ。だから、好きって、聞かせてよ、それぐらい、わがままいいだろ?」
「しょうがない人」

 距離をとって、爪先立ちをやめるまさみ。ショートパンツをぽんぽんと叩いて、彼に向き直る。手を後ろに組んで胸を張る。そして深呼吸を一回。

「私は隆一君のこと、好き。大好き。君が居たから、まだ、がんばって生きるんだ」

「なら」

 隆一はなおもすがろうと、彼女の腕をとり、手を握り合させる。

「だめ。お願い。私、今、自分が嫌いだから、もし、また、好きになれたら、そのときは、かわいい彼女を見せ付けてね? だからさ、さよならなんていわない。またね?」

 けれど、指は絡まっては解かれ、掌を合わせたあと、返す力に退く。

「ああ、また……な」

 荷物を渡し、最後の未練がましさと、隆一はたたずみ、雅美は何度となく振り返っては手を振り、さよならと口を動かす。

 しばらくは、見えなくなるまでは、二人とも、きっと、夢の続き……、



 けれど、秋風が頬を撫でるときにはもう、互いに見えなくなっていた……。


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