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DOLLHOUSE
【ロリ 官能小説】

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DOLLHOUSE〜食欲と性欲(琴音T)〜-1

「悪い、ん。埋め合わせはするから。ん」

コンパの予定を断る。
残念そうに食い下がったが、まあ、ヤツラも俺を利用してるとこもあるから別に気にしない。

予定変更は琴音がメールしてきたからだ。
琴音は俺の恋人。
つき合いだしてもうすぐ2年になる。

大学の先輩の女を寝取った。
ただ、たまたまその時先輩の彼女でいたにすぎない。だからお近づきになれたのではあるけど。
ボクトツな先輩の彼女であり続けたとは思えない。

「優しいし、好きだって言ってくれたしね。背が高くて見た目もまあまあでしょ?でも、高山くんの車でドライブしてんの見てから、束縛がきつくてねえ」

と、苦笑していた。

色事師で有名な高山と2人きりで車に乗ってりゃ、俺だってヤッたなと思うわ、そりゃ。

「それで?よかった?」
「まあね。楽しまさせていただいたワ」

琴音はそういって口元を押さえながらふっ。と微笑んだ。
野郎の吐くセリフだぜ。

そう言ったから、琴音と寝た。だから仕掛けてきたのは琴音と言ってもいいと思う。

俺も高山といい勝負かとは思うけど、穏便にしてるから。表面上は。
金を掴ませるとか、弱みを握るとか。ね。最悪なお手本が家の中にゴロゴロしてるとポーカーフェイスが板に付くね、全く。

琴音の元カレである先輩は俺を恨んでいるらしい。人づてに聞いた。まあ、恨み言を言うぐらいしかできないから問題ない。
恨み言をいわれても、俺は先輩が嫌いではない。その辺の人間関係を今更修復する気はないが。
もっと性格の可愛らしい彼女がそのうちできるだろう。(悪い人ではないのだ。本当に。ただ運が悪かっただけ)

そんなわけで、琴音とは割り切った関係といってもいいかもしれない。
お互いさま。かな?
俺もコンパに行けばお持ち帰りぐらいはするしね。
持ち帰った女は数知れず。でも、続くことはない。

琴音は身体も好いが、頭も良い。
相手の機微を読み取り立ち回るところがあって、邪魔にならない。

いつだったか

「私よりあの女の方がいいの?」

なんて頭の悪いこと言い出したのがいたけど、当たり前じゃないか。好いに決まってる。
その場は収めて食ったけどね。

そういう意味ではリカも聡い。
死んだ(あるいは失踪した)ニンゲンの学歴はもう止まっているが、そういう意味じゃない。

リカの事は誰にも言ってない。琴音にもだ。

俺たちは互いに執着が薄いからかえって引き合っている。
他のどんな女関係がバレても俺たちの関係が揺らぐとは思わなかったが、これは別だ。別な気がする。
後ろめたいから隠す、というのでもない。(世間的にはかなり後ろ暗い経緯になるが)
『ドールハウス』には琴音すら踏み込まれたくないのだ。


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