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……タイッ!?
【学園物 官能小説】

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……タイッ!? 最終話「告白しタイッ!?」-20

「お前、優さんになにをした!」
「お前には関係ないだろ? このエロマネージャーさんよぉ!」

 容赦なく振りかぶられる悟の右拳。紀夫はある程度予想はしていたものの、両腕で防ぐのが精一杯。

「何をしたって、今からするつもりなんですけど〜」

 嘲るようにとぼける悟は反撃が無いことをいいことに、紀夫をサンドバックのように扱い始める。

「ほらほら、どうした? ボディがお留守で、ガードも甘いぞ?」

 痛みに耐えかねて降り始めた腕の隙間を縫って左の拳が入る。

「うぐぅ!」

 もともとケンカなれしていない紀夫は全身を走る不快なだけの痛みに混乱と過呼吸を引き起こす。

「ほらほら、最初の威勢はどうした? もうおねんねか? 里美にでも添い寝してもらうのか? このやりちん野郎がよぉ!」

 膝を折って蹲る紀夫に容赦ない蹴り。彼の背中に土と屈辱を塗りつける。

「ちょっと、あんたそんなことしてただで済むとおもってるわけ? いい? このことが知れたらあんた停学よ? 下手すりゃ退学だってあるんだから」

 及び腰ながらもつとめて冷静を装い、流れを止めようと叫ぶ紅葉。だが、自らの行為に興奮したらしい悟は鼻息を荒げてにやりと笑うだけ。

「うげっ」

 わき腹をえぐるような蹴りに、のたうつ紀夫。

「痛がるなよ。ちょっと遊んだだけだろ? これだから秀才君は困る」
「何が遊んだだけよ。いい、今ならまだ丸く納めてあげる。けど、これ以上やったら……」
「どうなるんですか? 紅葉先輩。あんたがサービスしてくれるとか?」

 高校生にもかかわらず発想は時代劇の悪代官そのもの。しかし、次の瞬間、その表情も一変する。
 本日三度目の闖入者はかつての青臭い友にして、ひな座りする女子の幼馴染、稔であった。

**

「この野郎! 優に何しやがった! ゆるさねえぞ! ぜってーゆるさねー」

 話を聞く間もなく悟に飛び掛る稔。不意を突かれた悟は殴りかかってくる稔からなんとか距離をとろうと必死で押しのけようとする。

「優、を、お前が! このバカやろうが!」

 大切な幼馴染の怯えた表情が彼を焚きつけ、普段以上の力をださせて悟を圧倒する。

「くっ、お、お前だって、似たようなもんじゃねーか!」
「うっさい! お前だけはぜってー殴る。謝ってもゆるさねーかんな!」

 次第に劣勢に追い込まれる悟は唇を歪め、「ちっ」と舌打ち。

「てめーだって、お前だって! ……優、聞けよ。こいつなあ、陸上部女子の更衣室でおなってたんだぜ!」
「な! 黙れ!」
「いっつもおまえのユニフォームつかんでよぉ、そんでしこってんだぜ」

 劣勢を打開しようとしてなのか、それとも死なばもろともとばかりの暴露を開始する。


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