投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

エリザベスドール
【ホラー その他小説】

エリザベスドールの最初へ エリザベスドール 62 エリザベスドール 64 エリザベスドールの最後へ

メルファ・人形残酷(?)物語-9

 人形たちは食事と入浴を済ませた後、寝る前のひとときを過ごした。

 子供たちにとっては、ママと過ごす始めての夜である。

 タップリと遊んだ後…

 ママとお揃いのパジャマを着て、暖かいベッドに入る子供たち。

 丸いバスケット形の特製豪華人形用ベッドにそれぞれ、10体ずつ円になって眠るのだ。

 クゥー、クゥー

 静かな部屋に響く、子供たちの可愛い寝息。

 甘えっ子のキディだけは、メルファママの懐に入っていた。

 優しいママに抱かれないと眠れないからだ。

「私ダケノ、可愛イ、キディ。イイ、夢ヲ、見ルノヨ」

 可愛い寝息を立てるキディを撫でながら、優しい言葉をかける。

 彼女の心の内は…

(甘ッタレノ、クソガキ)と、不満たらたら。

 キディは母親の心の内なんか知る由もなく…

 ぐっすり眠っている。

 クゥー、クゥー


 ミャミャー…

 独り言か?


 クソガキ。


 クゥー、クゥー


 キディは思っていた。
 優しくて…

 暖かくて…

 世界一、ステキなメルファママ。

 これからも宜しく。

 ママ…

 おやすみなさい。




 あれから半年以上の月日が経った。

 メルファはマルシアやジャックに対して、心を開いてくれた。

 以前のように、気軽に話しかけて来るようになったし…

 表情が穏やかになって来た。

 しかし、子供たちの事に関しては…


 それは、或る昼下がりの事だった。

 昼食をお腹イッパイ食べた子供たちは部屋の外で遊んでいた。

 ボールを転がしたり、遊び道具使ってハシャいだりして楽しいひとときを過ごしていた。

 部屋から出て来たメルファママが子供たちに声をかけ始める。


エリザベスドールの最初へ エリザベスドール 62 エリザベスドール 64 エリザベスドールの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前