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ラブベイビー
【コメディ 恋愛小説】

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ラブホーム-娘--1

私の父と母はアホだ。

「…ぐぅオッフッッ!…ガッ…!」

また始まった…。

「いてー…このクソが〜…でやっ!」

「…ンヌぉっふッッ!」

うっ、眩しい。
約一才児が寝てんのに電気点けやがったよ、この母親。

「イッテー!お前何すんだよ!」

そんで父親は叫びやがったよ。
約一才児が起きるとか約一才児が迷惑とか約一才児の邪魔とか考えられないのか、君たち。

「何すんだよはこっちのセリフなんだけど」

「はぁ?知らねーよ!何で俺はいきなり痛烈な踵落としくらわなきゃなんねんだよ」

「あんたが先にアタシのお腹に肘打ちくらわしたんでしょー」

「だからってあんな」

「しかも!バウンドした手が眼球直撃」

何そのミラクル。ていうかバウンドしたの?母ちゃんの腹部はトランポリンですか?

「え…」

「どうしてくれんの!」

うん、確かに。一応母ちゃんも女だし顔に傷でも作ったら…。

「夜ご飯出てきたらどうしてくれんの!」

そこーっ!?

「吐き出す前にゴックンしろや!」

ぇえーっ!?
突っ込むとこ違くない?
ボケにボケで返されると第三者が困るんですけど。

「はぁ?アホなこと言ってんじゃねーわよ」

お前もな。

「咄嗟にゴックン出来る訳無いでしょ」

真面目に答えるな、母よ。

「まーな」

納得すんのかよ!父ちゃんの意思弱々だな。

「今日の夜ご飯何だったか覚えてるよね?はい、セイッ」

カラアゲ。

「カラアゲ」

「そう、カラオ…ン"ン"」

うわー、カラアゲのことカラオケって間違えかけたよ。言い切る前に気付いて良かったね、母ちゃん。

「そう、カラオケ!」

ねぇ〜、この人堂々と間違えてるんですけど〜。言い直した意味無いじゃん〜。バカじゃないの〜?

「お、おぉぅ」

しかもあまりの態度のでかさに父ちゃんもカラオケで押しきられてんじゃん。
そこは一家の大黒柱としてしっかり指摘してよ。


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