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あるカップルの休日
【理想の恋愛 恋愛小説】

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あるカップルの休日-1

とうとう明日!!
明日はやっと2人ともシフトの入ってない日だー!!
私、千夏(ちか)は手帳を見ただけで口元がゆるんでしまっていた。

私にはじゅんくんという彼氏がいる。
2人とももう25歳なのに、それぞれ理由があって、就職もせずにアルバイト生活をしている。

まぁ、その事情は置いといて。

じゅんくんはダブルワークをしている。平日のバイトと、土日のみ出勤のバイトの掛け持ちだ。
ちなみに私は居酒屋さんの1件だけだが、そこは昼間ランチもしているので生活には事足りている。
だがバイトはじゅんくんのも含めどれもシフト制な為、なかなか予定が合わない。
休み希望を取らせてもらえば良いだけの話なのだが....お互い“仕ごとを優先”という意志があるので、それは叶わない。
そんなかんじで、一応半同棲はしているものの、すれ違いの生活をしている。
今月はもう半分も終わっているのに、どちらかが寝ている時くらいしか、ほぼ一緒にいる事がなかった。
――――だから、もう明日が楽しみで楽しみで!!


『休憩ありがとうございましたー!!』


口元を引き締めつつ、私は再びバイトに戻った。





明日の予定はもう決まっていた。

“いままで録画して溜まりに貯まっていたドラマや映画を全部観る!!”

あ、一つ忠告。
私達はインドアカップルという訳ではない。と言うよりは、むしろアクティブに動き回る方だ。
だからこそ、たまには家でのんびりしたいね、という事でこのプランになったのだ。

その日、深夜1時過ぎ、バイトが終わり帰宅すると、玄関までじゅんくんのいびきが聞こえた。
じゅんくんは、疲れが溜まると睡眠中にいびきをかく。

(じゅんくん、おつかれ様。明日は2人でゆっくりしようね。)

シャワーから上がった私は心の中でそう思い、じゅんくんの頬に軽くキスをした。
私の垂れ下がった髪が首元に当たったらしく、んん、と嫌な顔をするとそっぽを向かれてしまった。

(チューしたのに。何だ、その態度は。)

またしても心の中で思いつつ、でもそんな彼がかわいく見えて、私はじゅんくんの背中に抱きつくような姿勢で眠りについた。


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