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【純愛 恋愛小説】

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「……おわっ!慧!なんだよおぃ…」

「来ちゃった…」

「連絡くらいしろよ…マジびびったんだけど…」

「ごめん…。あ、どこか行くつもりだったの?」

「あ、タバコをね。コンビニまで。てかとりあえず部屋で待ってろって…すぐ戻ってくるから」

「うん…ごめんね…」



部屋に入ると、懐かしい香りがした。

これは…“MIST”だ。
ということは、ご飯を食べた後だね…。



その5分後、義斗は戻ってきた。
私の好きな缶コーヒーも買って。



「はい、これ」

「あ…ありがとう…」

「で、急にどうした?今まで散々シカトしてたくせに…」

「あ…あのね………お香…」

「お香?」

「うん……道歩いてたらね、“MOON”の香りがしてきてね…だから、戻って来ちゃったの…」

「どゆこと?」

「自分でも分かんないけど…あの匂い嗅いだら義斗との色んなこと思い出して…急に切なくなって…」

「…」

「義斗、ごめんね…。やっぱり私、義斗がいなきゃダメだよ…」

「慧…」

「私、もう我が儘言わないから…だからね、義斗のとこに戻っても良いかな…?」

「…そもそも別れてないじゃん。俺の隣は慧専用のままだったから」

「義斗…」

「お帰り、慧」



優しく、義斗に包まれた。
久しぶりの、温もり。

途端に私は泣きじゃくった。
義斗の暖かさが、優しさが、声が、笑顔が、その全てが、掛け替えのないものだと気付いて…。



私が泣き止むのを待って、義斗はおもむろに携帯で電話をかけた。


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