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【純愛 恋愛小説】

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あ、そういえば暫くお香の香り、嗅いでない…。

もうあの匂いに触れることも無くなるのかな…。



仕事中にそんな想いに耽っていると、声を掛けられた。


「丁(ひのと)さん、お疲れ」

「あっ、神谷さん。お疲れ様です」



神谷さんは仕事場の先輩。

丁寧に指導してくれるし優しいんだけど、義斗と違ってダサいし下心が見え見えで苦手。

彼と喧嘩したって話をしてから特にしつこいんだよなー…。



「丁さんさ、今日仕事の後メシでもどうかな?」

「えっ…あーっ…」



ヤバイ…今日は断る理由が無い…



「そんなに時間は取らせないし、どう?」

「あーっ…じゃあ軽くなら…」

「よしっ。じゃあ7時に会社ロビーで」

「はい…」




定時に仕事は終わって、先に待っていた神谷さんと合流。



「ここからちょっと歩いちゃうんだけど、美味しいパスタのお店見付けたから」



との一言で、そこまで歩いて行くことに。



その間の会話といえば、神谷さんの会社の愚痴や、セクハラまがいの質問、よくわからない内容の自慢話など。

全く、少しも面白くない。
義斗の方が万倍面白いし。



って、細かいところで義斗と比べちゃってる辺り、やっぱりまだ心の中には義斗がいるんだけど…。



「丁さん、聞いてる?」

「えっ…あぁ、はい…」



実際、一つも耳に入ってないけど…。


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