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背徳の時間〔とき〕
【その他 官能小説】

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背徳の時間〔とき〕B 後編-6

『和気さん、奥さん心配してるんじゃないですか?』



タクシーの中で真由花が尋ねた。



「俺は仕事柄接待も多いしさぁ、もうかみさんはあきらめてるよ。その代わり、週末は買い物やらに付き合わされるんだけどね。」



そう言って笑った。



家庭が上手くいっていることが想像できる、幸せそうな笑顔だった。



和気はタクシーを真由花のマンションの前に停めると、真由花を下ろし軽く手を挙げ別れの挨拶をした。



真由花は別れがたい気がしたが、このときは笑顔で和気を見送った。



和気は子供が生まれたばかりということもあり、口で言う以上に家庭を大事にしていた。



その後も、2人は何度か偶然玄関先で会い、食事を共にした。



しかし、和気は若い女の子を前にして、理性を抑えられなくなるタイプではなく、あくまでも真由花には紳士的に接した。



それが、かえって真由花の気持ちを焦らした。



半年後には、真由花の方から送ってくれた和気を、マンションに誘った。



それがきっかけで、1年半の交際が続き、和気と過ごす真由花の2度目の誕生日を迎えていた。
『真由花はさぁ、今好きな人いないの?』



いつになく真剣な顔をした和気が尋ねた。



質問の意味が解らず、ポカンとしている真由花に、和気はこう続けた。



『もしだよ…もし仮に真由花の前に、真由花を一生大事にするって奴が現れたら、俺お前を手放す覚悟はできてるから。』



和気が発した言葉は、真由花にとって一番残酷な言葉だった。



真由花は、一瞬自分の耳を疑った。


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