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魔法使いの告白
【女性向け 官能小説】

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春告鳥 1-6

「どうかされましたか?顔色が悪いです」

闇が隠してしまって彼女の表情が見えない。

くすっ。と息を吐くような笑い声がして

「お姉さんと同じこというんですね。大丈夫、ごめんなさい。心配かけてしまいました」

と、言った。

「いえ」
「それじゃあ」
「あの!」

彼女が行ってしまう。
僕は思わず声をかけ引き留める。

「そこの喫茶店で待ってもらえませんか。あと、30分程で行きますから」

斜向かいの店を指さしながら言った。

彼女はだまって頷くと、僕の指さした喫茶店に向かって歩き出した。





「悪い。2時で引く」
「心配ね。だいたい事情は飲み込めてるから。本当はこういうの、よくないんだけどね…西野君にはOKをもらいなさいよ」
「わかってます。サンクス。」

カードゲームをしている客が引き上げたところで、西野くんに耳打ち。

「悪いけど、今日は2時で帰ります。片づけ頼めます?」
「あ、いいっすよ」

軽く承諾。

西野君、大抵の事はイヤだって言わないんだよね。
3人で回しているから、結構キツイ筈だけど、
ここの仕事はやりやすいと言ってくれていて、開店当時からいる。

…後でフォロー入れとかないと。





僕は真っ直ぐに喫茶店に行かず、コンビニに寄った。
使うかどうかは別として。
そういう気持ちが僕にはある。だから、購入した。





「すみません。おまたせしました」

彼女は待ってくれていた。ほっとする。
もしかしたら、待ってはいないかも、とも思っていたからだ。

コーヒーを頼んで、コートを脱ぐ。


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