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男を好きな彼を好きなあたし。
【コメディ 恋愛小説】

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男を好きな彼を好きなあたし。-2

「…あ、あの、吉沢さん?この色白マッん"ん"っ…その…、色の白い筋肉質な男性が…裕也さんなのかしら?」

「そうだよ?そう言ってるじゃないか。一目でわかるだろ?」

わかる訳ないでしょーが!!
こんなのを子猫で評されてもわかる人の方がおかしいわよ!!

てゆうか吉沢さんってそっち系の人な訳ェ!??
なんでこんなオープンなのよォ!!

「あー…、あの、あたしにはこの白ゴリラん"ん"っ…裕也さんが子猫にはどうしても見えないんですが…」

「あぁ、見た目は確かにイリオモテヤマネコって感じだけど、俺に抱かれてる裕也はホント子猫って感じでね…」

「はぁ…、……は?」

イリオモテヤマネコはこの際いいとして、何ですって?俺に抱かれてる?吉沢さんが抱かれてるんじゃなくて?

「…あのぅ…つかぬ事をお聞きしますけど…、子猫って…ネコ(女役)の意味も含んじゃったりしてますか?」

「勿論じゃないか」

勿論って何よ!勿論って!誰がどう見てもネコは吉沢さんでしょォ!?どうしてこの絶滅危惧種(ホワイトタイガーの意)がタチ(男役)じゃないの!?何かわかんないけど、そこら辺詳しく聞きたいわ!

「あー…吉沢さんはタチ専門の方なのかしら?」

「いや?俺はどっちもイケる口だけど」

さすが吉沢さん、オールマイティなのね。

「裕也、実はその、アレが壊滅的に小さくてね」

「…………アレ?…って…、…アレ?」

あの、棒的な奴ですよね?

「あぁ、例えて言うならそうだね、3色…はちょっとあれか…、5色付きボールペンって感じかな」

「へっ、へぇ〜…」

…それは確かに壊滅的…。
でもでもっ!そんなオールマイティな吉沢さんなら女もオッケーなんじゃ…。

「吉沢さん!!そんなウインナーソーセージの事なんか忘れて、あたしなんかどうですか?!」

「え?麗菜ちゃん男だったの?」

「いやいやいや!あたしは女ですよ!!見ればわかるでしょ!」

「…だよねぇ。俺のセンサー反応しなかったもん」

「センサー!?センサー式の恋なんですか??!」

「センサーっていうかホラ、直感っていうの?」

「あたし直感しました!!あたしの運命の人は吉沢さんだって!!」

「へぇ〜」

「そんな薄い反応!?もっとなんか『あっ、そっ、そうなんだ…嬉しいな』みたいな反応でも良いと思うんですが…」

「あっ、そっ、そうなんだ…嬉しいな」

「完全コピー!?何ですかこのやらされた感じ!!」

「麗菜ちゃんは好きな人いないの?」

「あんた!!それあんたの事!!え?何?もしかして今の話し丸々聞いてなかったとか?!それは勘弁して下さいね吉沢さん!!」

「あははははー…、…はぁ…裕也…」

「あたしの事まるっきり眼中なし!?」

何なのこの人…。超掴み所ないんですけど…。
てゆーかなんであたしだけこんな疲れてんの?


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