距離〜義明と琥珀〜-5
「……………いや…あの…」
「どしたー?」
「いや…あの、順平先輩に変わってもらったのって……順平先輩が疲れてたからだけじゃなくてですね……」
「…?」
「あの…私がここにいたかったから………だから変わってもらったんですよ……」
「どゆこと?」
「や…あの……………」
「ねこちゃん?」
「………せ…先輩のことが好きだから……」
「あら、そうですかー。ふーん。…………って、えっ!?」
「いや…だから…先輩が好きだから……だから…心配で……」
「わーぉっ…」
「だから…休まれてる先輩の隣にいたくて……。今なら二人でいれると思ったから………すいませんでした…!」
「あっ…いえいえ…」
「あの…それで………あの………」
「……なんでしょうか…?」
「あの……よろしかったら…先輩とお付き合いさせて下さい!」
「あ…え?ん?今何ておっしゃっいました…?」
「…先輩と、お付き合いさせて下さい!」
「…あれ?彼氏いるんじゃないの?」
「かなり前に別れました!」
「…なぜに?」
「義明先輩が好きで、その彼氏どころじゃなかったからです!」
「…あ…………そーですか…。…あの、俺アホだけど?」
「それは剛先輩とかから伺ってます!でも好きです!」
「あー……。あの、俺は剛みたいに上手くないけど?」
「でも私は義明先輩のスタイルが一番好きです!」
「………俺、ちょっと前に元カノと別れたばっかりだけど?」
「はい!それは進先輩からお聞きしました!でも……関係ないです!」
「………ねこちゃん、変わってるね…」
「よく言われます!」
「俺、立ちバックが好きなんだよね」
「あっ、えっ……?あっ…………義明先輩とだったら…」
「はははははは!!嘘うそっ。俺は順平とは違うからさ」
「…………え?」