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距離〜佐山から見た視点〜
【青春 恋愛小説】

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距離〜美沙と賢〜-5

「……?言ってることが全然分からんのだ」

「じゃあさ、逆に聞くけど。田中さんが付き合ってもない異性の誕生日にしっかりしたプレゼントあげるって、どういうとき?」

「………え?………あっ」

「言ったろ。“周りにいないタイプだから新鮮”、“かわいい”って。そういうこと。じゃあな」

「…だから帰るなって!もぅ…。ならさ、私の答えは聞かないの?」

「俺が一方的にやってるだけだし。答えは求めてねーよ」

「何それ…」

「田中さんさっき自分で“まだ知り合って間もない浅い仲”って言ったろ」

「そうだけど…卑怯だろ…」

「あ?」

「それに、賢くんだって聞き忘れてるとこあるぞ。私さ、“優しい”、“顔が良い”、“気に入ってる”って言ったじゃんよ」

「…あぁ、そういえば」

「おまけにこんなことされたらさ…惚れてまうやろー!」

「なにそれ。芸人のネタ?」

「真面目だボケッ!」

「そう。ありがとな」

「え…それで終わり?」

「あー……………えーっと、じゃ、よろしく」

「なんだそれー…」

「お付き合い」

「や…もっと他の言い方ってもんがあるだろー…」

「…別にいいだろ。同じなんだから」



約一年後。
幸と剛が付き合い始めた直後のあの時の公園での二人。



「って、やっぱ絶対おかしいだろー!」

「自分からいきなり懐かしい話始めといて、なんでキレてんだよ」

「だってそうだろー!あれから一年も経ってんのによー、まだ一回も聞いてないんだぞー!おかしいだろ!幸と剛くんなんか今や普通に言い合ってるらしいのに!」

「何を?」

「何って…アホ!私だって賢にちゃんと言ってんのによー!」

「……あーぁ、はいはい」

「はいはいってあんた…。じゃあさ、言ってくんなきゃ別れるぞ!」


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