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……タイッ!?
【学園物 官能小説】

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……タイッ!? 第三話「診察しタイッ!?」-3

「なに言ってるのよ。男なんだからコレぐらいガツンと食べなさいよ。いい? 君が華奢なのはちゃんと食べないからで……」

「は、はーい、食べます。がっちりたべますよ〜」

 長くなりそうな小言を遮ろうと、紀夫にとってかなりの難題に取り掛かった……。

 しかし、

「もう食べられないよ〜」

 十数分程度した頃にはもう根を上げていた。

「おいおいだらしないぞ。あとちょっとだし、もったいないよ」

 どんぶりのようなお皿には、まだごはん一膳分のチャーハンが残っていて、里美の指摘ももっともだろう。

「でも、俺……」

「まったく……まあしょうがないか」

 やけに聞き分けのよい里美は彼を咎めることをせず、代わりにレンゲを奪い……、

「あたしまだ入るから……」

 既に完食し終えた自分の皿を脇によせてもぐもぐと食べ始める。

 女子の旺盛な食欲に軽いショックとおかしな感動を覚える紀夫は、心なしかでっぷりとした自分の腹を揉みつつ、消化を助けることにする。

 ――里美さん、どっちかっていうとスレンダーだよなあ。

 体重こそ知らないが体型は日々の活動で常に見ており、最近では性的な興奮よりも肉体の機能美のほうに感心することが多い。

 ――やっぱりお尻とか胸にいってるのかな?

 隣の女子は一人前で充分らしく、口元についたごはん粒を取りながら水を飲んでいる。

 ――理恵さんの場合お尻にばっかいってるのかも?

 ぷりぷりのお尻を盗み見ながら笑いを堪える紀夫だが、急に口に大味な塩加減が飛び込んでくる。

「うわっと?」

 ゴクリと飲み込むも、使われているはずの無いリンゴの風味に戸惑うこと三秒。

「もう、また理恵のお尻見てたでしょ。君ってホントにスケベだね」

「ご、誤解だよ。別に俺は……」

「ノリチンはエッチだししょうがないよ、サトミン」

 フォローにならない弁護をしてくれる理恵に苦笑い。

 何か心躍る風がしたのに気付けないのは、下心を見透かされたからだろうか?

**――**

 練習前のミーティングのとき、今日は珍しく愛理が部員を集合させた。

 いつもなら「自主性をと」いいながら和彦にべったりな彼女だが、今日は冊子を片手に得意げに語りだす。

「えっとお、再来週のお、八月からの話なんだけどね、集団強化合宿があるみたいなの。それでえ、皆の中にも参加したい人っているよね? 人数制限あるから全員は無理だけど、希望する人は先生に教えてね」

 配られたパンフレットには県のイメージキャラクターが鉢巻タンクトップ、短パン姿で汗を流している絵があり、どちらかというとボーイスカウトの類にもみえる。

 しかし、去年参加した部員の話によるとかなりハードなものであり、またそれ相応に価値のある合宿らしい。もちろん、上位入賞を目指す部員限定だが。


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