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……タイッ!?
【学園物 官能小説】

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……タイッ!? 第三話「診察しタイッ!?」-29

 なのに、

「あ……ずるい、弄りながキスするなあ……」

 下半身の女子の特徴、卑猥な水音と汁をこぼす陰唇はそう親しくないはずの男子に成り行き任せのまま弄られ、快感を与えられていた。

 二本の指がバタ足をするかのように蠢くと、快感を知っているせいか余すことなく反応してしまう。

 背筋に走る甘い電流に幾度と無く恥ずかしい声を漏らす自分。

 運動も出来ないガリベン男子。常に同級生のお尻を追い回しているイメージの紀夫に言いように弄ばれるのが悔しかった。

「綾、もっとキス……」

 何故に彼は自分を呼び捨てにするのか?

 前の彼氏ですら「さん」をとるのに三ヶ月かかった。キスは四ヶ月。セックスはさらに二ヶ月かかったというのに、この男子はものの数十分で侵略してきた。

「お前、ずるいぞ……んぁあふぅ……ふわぁ……」

 それとも自分が淫乱なのだろうか?

 そもそもどうして秘裂の匂いを嗅がせるようなことをしたのか?

 単純な好奇心。

 他人の悩みを聞きますなどと言う偉そうな男子に対するイタズラ……?

「ん、あ、はぁ、な、なあ、もうやめよ、もう駄目。ありがと紀夫、あたし、自信もてたから……だから……ひゃ、うぅ! ……ん、くぅ……」

 全身を電流が走ったと思うと、綾は数秒間呼吸が出来なくなる。

「う、あ、うぅん……」

 ひちゃぷちゅ……と遠くで音がする。蜜の奥を弄る指は弛緩させたあともイタズラをやめてはくれず、浮かぶ身体を押し上げていた。

 シーツに指を立て、ぎゅっと掴む。背筋を丸めて何かに耐えようとするも、やわらかい唇がじゅるると這うと、反射的に背筋が伸びて頭を壁にぶつけてしまう。

「い、イタタ……」

「大丈夫。綾?」

「お前のせいだろ……んもう……」

 ――この痛みも快楽も全てこいつのせい。なのにそいつは体を起こし、頭を撫でてくる。しかも「いたいのいたいのとんでけ」だって、馬鹿じゃない? まあ、いいけどさ……。

 おまじないが効いたのか頭部はそこまで痛まない。ただ、心臓の音が収まるのはしばらく先のこと。


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